晩冬の府中に映えた大王の血!
2010年代を引っ張ってきた種牡馬と言えばディープインパクトとキングカメハメハ。前者はサンデーサイレンス直系として、後者は非サンデー系の筆頭として多くの名馬を送り込んできました。
サンデーサイレンスの血統が席巻した中、キングカメハメハはただ受け皿になっていたわけではありません。ロードカナロアやホッコータルマエ、ルーラーシップとサンデーサイレンスの血が入っていない名馬を輩出。種牡馬として相当に能力が高かったことがうかがい知れます。
また、ディープインパクトはダート重賞は数えるほどしか勝ち星を残せなかったのに対し、キングカメハメハは芝ダートで満遍なく産駒が活躍してきました。
2019年にキングカメハメハは亡くなり、少なくなった産駒の1頭、ペプチドナイルがフェブラリーステークスを優勝しました。
昨年の覇者レモンポップらダートの猛者たちが翌週のサウジカップへ向かい、さらにステップレースの根岸ステークスの勝ち馬も、東海ステークスの勝ち馬も参戦がなく大混戦だった中で好位から鮮やかに抜けだして勝利しました。
前走東海ステークスでは3番人気6着。マイル戦も初めてということで、近年短距離寄りの馬が活躍している現状では全くのノーマークでしたが、恐れ入りました。
ちなみに、2着ガイアフォース(父の父ブラックタイド)、3着セキフウ(母の父クロフネ)と、金子真人オーナー所有馬の血を引く馬たちによるワン・ツー・スリーフィニッシュだったりします。
キングカメハメハ産駒は現5歳が最終世代。ロードカナロアやドゥラメンテが主役を張っている中で今回の勝利は改めて名種牡馬として存在感を示すものであったと思いました。