「一度結婚したら努力して踏みとどまるもの」 | 「成功する国際結婚の秘訣」ブログ

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全米ベストセラーの翻訳書「異性の心を上手に透視する方法」の翻訳者&「国際結婚一年生」著者、パートナーシップ専門コーチ・塚越悦子のブログ

きのうご紹介した映画"Fireproof"では、消防士である夫が、妻との関係がうまくいかないのに業を煮やして「もう駄目だ、離婚しかない」と思いつめます。

離婚を決意して同僚や父親にもその旨を話しますが、クリスチャンである父親から「少し時間をくれ」。そして父の手で書かれた本が送られてきます。

この本に、夫婦再生のためのステップが書かれているのでした。一日ひとつずつ課題が与えられ、40日間続けること・・・という指示がありました。

例えば「今日一日、妻に文句を言わない」「親切な行為をする」「夕食を作る」などなど・・・・

最初のうちはやっつけ仕事、心もたいしてこもっていない行為の連続で、妻もまったく気がつかない様子だったのですが、離婚経験のある同僚からのアドバイスや、父親からの言葉に励まされ続けていくうちに変化が起こる・・・という内容です。

中でも、成果が出ないことにイライラして不満をぶつける彼に対して父親が諭すシーンでの「"This is not based on feelings. It's a decision"(今の感情は関係ない。愛情は選択するものだ)」といった内容の言葉は、ともすると感情にふりまわされ「気持ちは仕方がない」「コントロールできるものではない」という思いがちな私たちにとっては新鮮な響きを持っています。

この「40日間のチャレンジ」の2日目にもこんな一節が出てきます。

It is difficult to demonstrate love when you feel little to no motivation. But love in its truest sense is not based on feelings, but a determination to show thoughtful actions, even when there seems to be no reward.

「そんな気がまったく起こらないときに、相手に対して愛情深い態度をとることは難しい。でも、真の意味での愛情とは感情に基づくものではなく、たとえ見返りがないように見えても、思いやりのある行為を選ぶ強い決意に基づくものだ」・・・といったような意味でしょうか。

前述のように、この映画はキリスト教がベースになっています。主人公も最初は「キリスト教なんて自分にはあまり関係がない」と、父親の言葉を半信半疑に聞いていたのが、少しずつ「結婚したからには踏みとどまって関係を修復するために努力するもの」というコンセプトに心を開いていきます。

人によっては拒絶反応を起こすかもしれないほどキリスト教色が強い映画なのですが、「結婚後もお互いを知り続ける努力をするべし」など、夫婦のあり方については納得・共感できる部分もたくさんありました。アメリカ在住の方は、ぜひ近所の図書館で借りて観てみてください。