『遠野物語』山の神の祟り(その2) №3544 | 霊能者サマンサの霊体験<明松庵>

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『遠野物語』には、日本で神道が確立する以前の古い民間信仰の神々がたくさん登場します。

 

これは鳥御前というあだなで呼ばれていた人のお話です。

知人とキノコ採りに山へ向かった彼は、一人でさらに山を登ると赤い顔の男と女が話しをしているのに出あいます。

鳥御前に気付いた男女は手で行く手を制しますが、構わず進もうとすると赤い顔の女は男の胸にすがるようなしぐさをします。これは人間ではないと思った鳥御前は、腰に下げていた刃物を抜き打ちかかるふりをしてふざけたといいます。

 

すると、赤い顔の男が鳥御前を蹴飛ばしたとおもうと、たちまち彼は前後不覚に陥ります。

谷底で知人に見つけられた彼は気を取り戻し、山中で起こった出来事を一部始終話します。

「誰にも言わないでくれ」と言い残し、3日程で亡くなりました。

 

不思議な死に方だと思った家族が山伏に相談すると、山の神の祟りだと知ります。

鳥御前は山の神が遊ぶ場所に立ち入り邪魔をしてしまったようです。

 

『遠野物語』に登場する人物や地名は実在します。

たとえばこの話で亡くなってしまった鳥御前と呼ばれていた人の実名や住んでいいた家も特定されています。

当時の話には、現代のように個人情報をきにかける様子はみられず、それ故に現実であろうと思わせる説得力を感じます。

つづく