母と姉は、妹の結婚に反対でした。どうしても受け入れられませんでした。人質にとられた気分だったのです。
義父の思いも同じように、まるで敵国から嫁をもらう覚悟でした。
お二人の実家がある地域には、長い歴史の中で交われない関係がありました。
誰も気が付くことのない霊的な世界の境界線です。
サマンサは、妹さんのご主人からご長男という冠を取り払いました。
家の後継ぎという役目から解放したのです。
すると妹の結婚を受け入れられなかった母と姉は、何かが解けたかのように気持ちが変わりました。
妹夫婦の結婚を祝福できたのです。
不思議なことに妹さんは、はじめて結婚した幸せを知るのでした。