櫻葉区分ですが、相櫻です(>_<)
今後、BL的表現あり。これは素人自己満足のために書く妄想小説です!!実際のものとは一切関係がありません汗。

大丈夫な方のみ、前へお進みくださいm(_ _)m
 

 
 
 
 
初めましての方はこちらへ。
前の話はこちら。


 

 
 

お話上げるのちょー久しぶり……
 
 
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タッパーにたんまり入っていたおかずもチャーハンも、さすがに高校生二人がいればあっという間にすっからかんになった。
 
「ごちそうさまでした」
「ごちそうさま~……あぁ、腹いっぱい」
 
ポンポンとお腹を摩る先輩は、子供みたいで可愛い。
それを見ながら、お皿をシンクへ持っていって洗い物を始めると、先輩は横に並んでオレが洗った泡だらけのお皿を水で濯ぐ。

何も言ってないのに、いつの間にかそれが当たり前になった。
 
「相葉くん、さっきのチャーハンマジで美味しかったよ」
「ありがとうございます」
「また作ってくれる?」
「はい、もちろん」
「やった」
 
嬉しそうに微笑む先輩が、年上ながらホント可愛いくてついつい見惚れてしまうのは仕方ない。

泡のついた最後のお皿を渡すと、一時的に調理台に敷いたタオルの上へ置くお皿が多くなっていることに気づく。

場所を変わって、オレが皿を布巾で拭き始めたら、今度は濯ぎ終わった最後の皿を置いて、先輩は何も言わずに食器棚へしまい始めた。

……これも、特に何も言ってない。


こうして協力して家事をしてると、恋人っていうよりはまるで夫婦みたいで、なんか照れる。

 

「これで全部ですね」

「ん。サンキュー。やっぱり2人でやると早いね。コーヒー飲む?洗い物終わったとこだけど」

「……じゃあいただきます」

「ソファで待ってて」

 「ありがとうございます」


先輩に促されて、リビングのソファへ座った。

さっき皿をしまったばかりの食器棚からコーヒーの入った瓶とマグカップを取り出す先輩をじっと見てるのも何だかなって思って、オレは部屋を見渡す。


3人ぐらい軽く座れる大きなソファ。

テレビドラマで観るような一人暮らしの間取りの部屋に置いたら、すぐ狭苦しくなりそうなのに、このリビングは他に先輩が普段使いしてる勉強机や、問題集がびっしり詰まった背の高い本棚がある。

それでも広いって思っちゃうリビング。あと別に寝室とトイレは別のバスルーム。ちなみに、バスタブはオレが足を伸ばしても余裕があって、正直オレの家より広いと思う。


元々3人家族で住んでて、両親が海外放浪中のせいで強制的にデカい一軒家に一人暮らしのオレも特殊だけど、こんなに広い家で高校入学してから一人暮らしの先輩だって特殊だよね。


2日に一遍、お手伝いさんが来て先輩が食べる食事を冷蔵庫に入れてくれるから自炊が苦手でも困らないし、勉強に忙しいはずなのに各部屋の掃除が行き届いてるのもそのおかげらしい。


あと、食器棚に二人分のお皿やお箸があるのは、1日食器洗いしなくても済むようにしたいからと、もう1つ。

 

(二つあると便利なんだよね。たまに家に来て一緒に食べたりするし……智くんとか)

(……そうなんですね)

 

その時は敢えて何も言わなかったけど、大野先輩の他にこの家に食べに来てるんだとすれば……それは家の人じゃなくて岡田さんだろうな。

 

……嫉妬しないかって言われたら、それは嘘じゃない。


でも大野先輩にしろ、岡田さんにしろ、オレなんかよりずっとずっと先輩と長く一緒にいる『幼馴染』。


もっと言えば、岡田さんも大野先輩も先輩の家からすると『分家』っていう間柄らしくて……まぁ『本家』『分家』がどうすごいのかオレにはよくわかんないけど、少なくとも一般人のオレより家柄はすごいし、親同士の結びつきだって強いってことだと思う。


そんな似た立場の2人だけど、びっくりするほどオレに対する態度が真逆だ。


大野先輩は先輩とのこと『応援してる』ってずっと言ってくれてる。

対して岡田さんは宣戦布告。

しかも本人は知らないけどオレは彼と先輩のエッチを見てしまった。

多分……いや、絶対岡田さんは先輩を好きだ。

まぎれもなく、先輩を奪いにくるとすれば岡田さんだって思う。


大野先輩は……よくわかんないけど。




……とりあえず、色んな意味でこの春から知り合っただけのオレはあまりにも弱い。

 


先輩はオレを好きだと言ってくれたけど正直、自信がない。


勉強が完璧に出来るけれど、手先はめちゃくちゃ不器用だとか。

料理はからきし無理で、包丁すら握ったことがないとか。

掃除や洗濯はできなくもないけど、そもそもお手伝いさんがしてくれるから、家事はほとんどする気にもならないとか。

部屋は誰も来なかったらすごく荒れてしまうとか。

洗濯も溜めちゃいがちとか。



しっかりしてると思っていたけど、そんな面倒がりな先輩を知ったのもつい最近。



 大野先輩がどうして岡田さんを先輩に近づけさせたくないのかも、結局聞けずじまい。

聞く機会は何度もあったと思うけれど。

……だから3人の間で何があったのかも、もちろんわかんないまま。

 

 

そしてオレは、日々先輩の色気にあてられまくってる……


「相葉くん、コーヒー入ったよ。ブラックで大丈夫だったよね?」

「あ、ありがとうございます」

 

先輩が渡してくれたカップにはブラックが、もう1つは少し大きめのカップで……たっぷりミルクが入ったカフェオレが入ってる。


「何か観ますか?」

「んー……音楽でもかけよっか」

「はい」

 

先輩はそう言ってテレビのリモコンじゃなく、スマホを手に取った。

流れて来たのは、ヒップホップ。

先輩のお気に入りのアーティストのやつだと教えてくれた。


「相葉くん、やっぱり灼けたんじゃない?」


先輩が言った。


「日焼け止め塗ってるんですけど、汗で流れちゃうみたいなんですよね」

「ホントは塗り直すのがいいって言うけど、めんどくさいよね」

「そうですね、それより早く水やんなきゃってなっちゃいます……」

「ははっ。相葉くんはホント優しいなぁ……」

「………いえ……あ、カップ片付けてきますね」


自分のマグカップはとうに空だったけれど、何となく立ちづらくて。だから先輩のが空になるタイミングを待っていたオレ。

そんなオレの手を、先輩が掴んだ。


「いいよ置いといて。明日またやろうよ」

「先輩、でも……」

「それよりね、ベッド行こ?灼けた相葉くんの体もっかいちゃんと見たくなっちゃった」

「……」


手だけじゃない。

こちらを見あげてくる先輩の、キラキラした大きな瞳が、オレを捕まえてくるみたいで、動けなくなる。


「寝る前にもう1回シたいな、相葉くん」


もちろん、このどストレートな誘い文句も。

オレはいつも抗えない。


「先輩、さっき疲れてるって言ってましたよね」

「んー……確かに疲れてるけど」

「オレのせいって言ってたでしょ」

「冗談だよ。相葉くん、怒ってるの?」

「いや、そんなんで怒んないですけど……」


いつもなら。

寝る前にシて、シーツを変えてもっかい簡単にシャワーを浴びて、ってなる。


で、次の日の朝はダラダラと過ごして、夕方くらいに自分の家に帰る。

……こんな金曜日をもうずっとやってる。



カズくんからそろそろ何かしら言われるかもしれないってのもあるけど。



流されてばかりだから今日ぐらい、ちょっと変えてみたい。

そう思っただけだ。



「今日は普通に寝ませんか。もう夜も遅いし……また浴び直すのめんどくさいし……」




でもそう言った途端、先輩はあからさまに不満気になり、唇をへの字に曲げた。






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書きかけたのがあったので、書いてみました。

実は1話前、2話前も少し弄って上げ直してます。

………ってかコレ、覚えてます??