世界を愛で埋めつくせ | アメリカの大学院で勉強する、舞のもぐもぐブログ

アメリカの大学院で勉強する、舞のもぐもぐブログ

旧『ベナンで活動する舞のもぐもぐブログ』 

2008年6月~2010年6月の2年間、青年海外協力隊として西アフリカのベナンという国で活動しました。

2012年8月から2014年5月まで、アメリカのブランダイス大学院(Brandeis University)で国際開発学を勉強しました。

ある授業で一緒のグループの子が、
教室を借りて映画上映をする、というので観にいくことに。

そのタイトルは・・『オキュパイラブ (Occupy Love)ドキドキ
オキュパイ運動(Occupy Movement) について
2012年に公開されたドキュメンタリー映画である。



オキュパイ運動とは・・ウォール街から始まった、
『ウォール街を占拠せよ (Occupy Wall Street: OWS movement)』
が世界に広まったものだという。

2011年9月、アラブの春で抗議活動が独裁政権を倒すのを見て、
人々がウォール街の公園を占拠したらしい。
彼らの主張は、『収入の格差をなくし、
一部の大企業と国際金融システムが民主主義をなおざりにして
世界をコントロールするのを変えたい』
 というもの。

スローガンは、アメリカでは国民の1%が富を所有している、
という意味を含めて 「私たちは99%だ (We are the 99%)」

クローバー 参照:オキュパイ運動について 『ニューヨークナビ

他の国では色んな主張も入ってくるみたいだけど、基本は大体同じ。
日本でも実は、六本木や日比谷でオキュパイ運動が行われたみたいね、
全然知らなかった。。ショック!

上映後、映画の感想を議論する時間があった。
何人か発言したけれど、それらは全て批判的なものだった。
特に覚えているのは、これ。

「テーブルの周りにみんなが集まって座っているだけ。
 次のステップが何か誰も分かっていない。」


かく言う私も、具体的な解決策や新しい提案が無かったら
私は動けないなぁ、と思っていたのでひそかに共感。

企画した子は
「批判からは何も生まれないのに・・」
と涙ぐみながら、とてもがっかりしていた。

確かに原発の問題と環境問題を見ていると、
資本主義はそろそろ本当に限界かも・・と思うことがある。
エネルギーを使えば使うほど、物を消費すれば消費するほど
経済が良くなる、という仕組みがそもそもおかしい気がするし、
貧富の格差についても、一部の人達の「思いやり」と「寄付」で
何とか世界が成り立っている気がしている。

世界のあり方を根本から見つめ直す、という意味では
いいきっかけになる映画じゃないかな。得意げ
ここで終わりにせず、議論が広まっていけばいいんだと思う。

日本では、以前私が講演を聞きにいったことがある
『ユナイテッドピープル』 というところが、
  (※参考記事:『世界を舞台に働く生き方』
2013年8月から配給開始。
その後、各地で自主上映が行われているようだ。

クローバー 公式ホームページ (英語) http://occupylove.org
クローバー 日本用ホームページ http://unitedpeople.jp/occupy/

・・・おやしらず

話は変わってウォルマートの話。
ウォルマートファンデーション (Walmart Foundation) 
トップを以前務めたことがある、Margaret McKenna という方が
ある日講演をしに学校にやってきた。

ウォルマートファンデーションは、
ウォルマートという世界最大のスーパーマーケットチェーンの系列。
ウォルマートがどのくらいすごいかっていうと・・
この動画を見れば一発
新しい店舗が増えるペースが一目瞭然



ウォルマートファンデーションは、社会貢献活動を行っているらしく、
中でも 『Fighting Hunger Together  (一緒に飢餓を無くそう)』 
というプログラム(2010年~2015年)が有名らしい。

アメリカでも深刻な飢餓問題は起こっており、それを解決するために
2013年には369万食ナイフとフォーク を提供し、8千万ドル(約80億円)お金 をNPOらに寄付した。
  ※参考記事 Walmart:Hunger Relief & Healthy Eating
その他にも学校へ朝食やランチを提供したりもしているそうだ。

マーガレットさんは言う。

「飢餓問題は、解決できる問題です。
結局、配分のシステムなのです。」


そういうこともあって、ウォルマートはアメリカ全土に
ネットワークを広げてきたのだという。

リーダーシップで必要な能力・資質などについて語った後、
最後にマーガレットさんはこう締めくくった。

「何かをしましょう。
世界の深刻な問題を前にして困惑する必要はありません。
たとえ解決はできなくとも、ほんの一部を変えることは可能なのです。」

"Do something - You can fix a piece of it...."


世界についてこんなに考えたのは、大学生以来だろうか。
世界を良くしたい、というような話を
大学生の時はよく熱く語り合っていたりしたものだけど・・

情熱を持った人達に囲まれて、世界をこんなに身近に近く感じられる。
留学の醍醐味はここにあると思った得意げ