児童養護施設の具体的な仕事内容 | 児童養護施設で働いて思うこと

児童養護施設で働いて思うこと

元会社員で、転職し、児童養護施設と一時保護施設で働いていました。
そこで考えたこと、思ったこと、願ったこと、綴っていきます。

【児童養護施設の仕事の具体的な内容】

子ども達の毎日の生活が温かく衛生的にまわるよう、お世話する。家の家事と同じ。食事、洗濯、掃除、買出し。小さい子は入浴介助、着替え、歯磨き等々。家庭での子育てと同じ。

子供の相手。子どもとたくさん遊んで、笑って、おしゃべりして、話を聞く。これが一番体力を使って、何気に一番大変。鬼ごっことか、すぐ捕まってしまう。

 

 

【勤務】

勤務形態や時間はそれぞれの施設で違うけど、イメージこんな感じ。

早番・・・朝6時前後に出勤して、朝ごはんと学校への送りだし。

遅番・・・夕方~夜寝るまで(21時半とか22時とかまで)

日勤・・・9時~6時。土日、長期休みだけ日勤がある。平日の日勤は事務所職員のみ。
泊り・・・夜勤とか、宿直とか、呼び方は施設によっていろいろ。泊りは2種類ある。

     ①24時間勤務。9時~翌9時とか、14時~翌14時とか。施設によって時間が決まっている。

      体は疲れるけれど、手当が出る。この泊りを多くするほど、お給料は増える。

     ②午後~朝まで。手当はでない。残業代として数百円でる。お金はでないけど体は楽。

施設によっては、早番と遅番がセットになって、中空きがある場合がある。朝子供を見送ったら一旦勤務終了、午後また出勤して夕食を食べさせる。そういう施設は結構多い。日中は好きなことができるので、それがいいという人もいれば、それは嫌だという人もいる。

土日、長期休みは子どもが一日いるので、職員の数が増え、勤務も少し変わる。

 

 

・夜は眠れるか

眠れる。宿直室があって、簡易ベッドがある。病院や介護施設は眠れない(夜中ずっと仕事)と聞いたことがあるが、横になって眠ることはできる。ただ、たまに、子どもが不安定だったり、高校生が帰ってこなくて捜索したり、色々起こると夜まで対応することがある。子供が起きてきて「トイレについて来て」とか「目がさめちゃった」とか「寒い」とかで来ることがある。だから、私は結局熟睡はできなかった。小さい物音でも目が覚めてしまう、浅い眠りだった。

でも、ちゃんと眠れる職員もいたし、短時間で深く眠れる職員もいた。逆に眠らず夜中起きていると決めている職員もいた。眠れるかどうか、眠るかどうかは人それぞれ。

 

・給与は安いんだろうな

私の同僚たちも、県の研修で出会った他施設の人達も、なぜかみんな「福祉施設は給料安いけど、自分の施設は高い方だ」と思っている。不思議な事に、みんな。「自分のお給料は本当に安い」という人に会ったことがない。みんな覚悟して入ってきたから、思ったより良かった、ということなのだろう。私も、東京の会社員時代よりは下がったけれど、田舎の仕事にしては断然いいと思っていた。田舎の求人の給与がおかしいとも思っているけれど…(農家さんで副業用なのかな?)。

 

・大変なことは?

私にとって大変だったことは、まず、体力。

泊りの日に眠れなくて翌日フラフラする、寝不足からくる体の辛さ。年を重ねても、大丈夫な人は大丈夫みたい。

それと、子供と運動する体力。私はもともと体育が苦手だから、子どもと運動する遊びが辛かった。鬼ごっこなんてしたら、あっという間にバテてしまう。ボール投げをしたら、翌日から肩が痛い。子どもの体力についていけない。

それから大変だったことは、子供の荒んだ言葉や態度。「こういう経験をしてきたからこうなんだ」「人間関係が苦手なんだ」と理解はしているけど、やっぱりその場では感情がゆれてしまう。イライラしたり、落ち込んだりしてしまうことは、特に最初のころは多い。

 

あと、人間関係とか、職場の不満とか、どんな職場にもあることだけど、やっぱり少しはあった。

でも、人間関係は、以前の会社と種類が違っていたな。みんな優しさを理解する心があったから、ギスギスはしていなかった。子どもにもそういうのが出ちゃうから、みんなで仲良くやろうとしていた。それはいい所だと思う。