私が我慢すれば、みんな幸せ。だからいいの。
私は辛くてもいいの。みんなが幸せならいいの。
そうやって泣く子は多かった。
家族が幸せなら、私はいいの。
でも、涙が出るってことは、
「つらいよ、もう限界だよ」って心が言っているんだよ。
もう我慢するの、やめていいんだよ。
本当は、どうしたいの?
どうしてほしいの?
そう聞くと、
「ママにぎゅってしてほしい」
「ママに笑ってほしい」
「みんなで仲良くしたい」
そんな答えが返ってくる。
小さい子だけじゃなく、高校生でも、みんな愛を求めている。
そっか、本当は、そうなってほしかったんだね。
我慢して、頑張ってたんだね。
悲しかったんだよね。
その悲しい気持ち、もう無視するのやめよう。
悲しかったんだ、って、ママに言おう?
ぎゅってしてほしい、って、素直に言おう?
ここに来たのをきっかけに、みんなで変わっていこう?
そんな話をよくしていた。
我慢すると、
悲しみは、怒りになってしまう。
誰にも大切にされなかった悲しみ。
誰にも気づいてもらえなかった悲しみ。
我慢し続けた悲しみ。
寂しさも、怒りになる。
悲しみのうちに。
寂しさのうちに。
怒りになる前に。
とかしてあげたかった。