医者から何も考えずに休みなさいと言われ、病棟から出ることもできないため時間が余りまくっている。
やる事といえば三食食べるのと風呂に入るくらい。
それ以外はすべて自由なため文字通り「休む」しかやる事がない。
作業療法というものがある。
簡単にできるいろんなことをやって、心身共に健康に近づこうというものだ。
自由参加だから具合が良くなかったり気分が乗らなければ不参加でも大丈夫。俺はせっかくだから具合が悪くなければ全部やってみようと思っている。
バイタルチェックに看護師さんがきた。今も自分のペースでやるんだよって言われた。そう言われるだけでホッとする。
昨日、病棟内で浦沢直樹の「MONSTER」を見つけた。
どうやら全巻揃っているみたいだ。
「YAWARA」は全巻自分で揃えて、今頃実家のどこかに眠っている。
入院生活もまだまだ長いし、ゆっくり読まないと具合悪くなりそうだから、
「MONSTER」読了をひとつの目標にしよう。
今までの俺からしたら、絶対に考えられない目標だ。
月に一日休みがあれば良い方だったから。
一分一秒を無駄にしないように動いていたのとは正反対だ。
いま、俺のまわりはゆっくりと時間がすぎていく。