2006 四川省成都・臥龍 パンダの旅 その20 ~9月2日 臥龍への道その1~ | Dreams Come True ~私の旅行記~

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高速道路を30~40分走り、臥龍・九塞溝方面へ向かう。

 

景色を眺めているうちに、少しずつ田舎道を走るようになり、そのうち山道を走るようになった。それでも民家は途切れ途切れではあるけれど、建っていて人影が見えた。

 

道路は例えると箱根の山越えのような感じ。少しずつ少しずつ山を登り、そして峠越えをしていくのだ。走っている車は石や砂利を沢山積んで、ゆっくりしか走れないトラックが沢山。その間に普通車が走っている状態。少しでも坂が急になるとトラックはスピードが落ちてくる。対向車が一瞬途切れるタイミングを見計らって、どの車も反対車線を走り追い抜いていく。街中でもそうだったけれど、追い抜く際はクラクションの音とはまたちょっと軽めの音を鳴らし「後ろから追い抜き中」という警告を発している。そのため、対向車が突然現れた場合も、スンナリと前に入れていた。

普通車の場合、クラクションは大体ハンドルの真ん中部分を押して音を鳴らすようになっていると思うのだけれど、王さんを斜め後ろから見ている限り、右手はギアに殆ど置きっ放し。でも、その辺を微妙に動かすと音がしているような気がした。後で聞こうと思っていたのだけれど、結局聞き忘れてしまったので、追い越しクラクションの謎は判らぬままなのである。

標高が上がるにつれ、周りの山は霧に包まれていた。

そして、山のあちこちから水が滝になって流れ出していて、前夜の雨が激しかったことを窺わせていた。対向車も石や砂利を積んだ工事用のトラックだけではなく、インゲン豆やとうもろこしをギュウギュウに詰め込んだ車も多く走ってくる。こんな山の先からそのようなものが収穫出来るものらしい。イヤ、それとも、そのようなものしか収穫出来ないのかもしれない。

民家も殆ど無いのに、たまに道路を歩いている人を見つける。いったい彼らはどこからどのくらいの時間をかけて歩いてきたのだろうか?長距離を歩くのも、慣れてしまっているので、そんなに苦にもならないのだろうか?

 

中国は車は左ハンドルで右通行なので、峠越えの道は私の座っている助手席側が崖になっていた。勿論このあたりはガードレールがある。そのガードレールの外に幾つもの箱が置かれているのに気がついた。車はかなりのスピードで走っているけれど、注意してみていたら養蜂箱だった。何人か箱をいじっている人も見かけたので、多分歩いていた人はこの養蜂箱に行く人だったのかもしれない。それにしても、この山の中のどこに花が咲いているのだろう?少なくても道路の周りには花畑などはありはしなかった。

道路の脇や、山の中腹の所々に集落があって、民家がまとまって見えた。山の中でも、民家の周りはキレイに畑が作ってあって、とうもろこしやらその他のものが作られていた。とうもろこしは、臥龍へ行く途中の険しい山の中腹でもあちこちで栽培がされていた。人間って、食べるためにはなんて貪欲になれるんだろうと改めて感心したりもした(笑)。

いつの間にか右の崖下は大きな川が流れていた。対岸の山は霧に包まれているので、墨絵の世界のような感じだった

 

それにしても、いったい幾つの山を越えてきたのだろう?

成都市内のホテルから2時間程度しか走ってないというのに。川の上流にはダムが作られていて、水が満々と溜まっていた。ダムも中央部分は水が青く見えたけれど、岸に近い部分は雨水が流れ込んで茶色くなっていた。そしてダムはまだまだ建設中で、完成まではもう暫くかかるだろうとのことだった。

 

そのダムの入り口の部分は橋になっていて、山を突き抜けて行く道路になっていた。全さん曰く「九塞溝方面への道路」だそうで、それが出来れば今は10時間くらいかかる時間も6時間程度まで短縮されるだろうとのことだった。

 

最近の日本発のツアーでは九塞溝へは、成都から新しく出来た九塞溝近くの空港まで飛行機での移動が増えてきた。でも、さすがにそれは外国人の利用が殆どのようで一般中国人は車で、長時間の移動をするんだそうだ。それを証拠づけるバスも見かけた。どうやら広州からの学生達の乗ったバスらしい。広州からだと多分2日はかかっているだろうと全さんの話。話を聞いただけで疲れてしまうような感じだこと。