この東京都港区の男女平等条例は、上程され無事可決/施行されたようです
この付則に、次のようにうたっています
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私たちは、全ての人が人権を保障され、性別等により差別されずに、一人一人の人権がかけがえのないものとして尊ばれる社会の実現を願っている。
港区は、昭和五十三年に女性問題の担当部門を設けたのをはじめ、婦人会館の開設、婦人総合計画の策定など、先駆的に男女平等参画に取り組み、性別による差別の解消に努めてきた。
こうした取組によって、男女平等は前進してきているものの、性別による固定的な役割分担意識に基づく社会制度や慣行は、今なお存在している。これらを解消し、男女平等を実現するには一層の努力が不可欠である。
港区は、世界に情報発信する国際性豊かな都市であり、基本構想に人間性の尊重を掲げ、性別等や国籍の違いをこえて、人権が守られる地域社会の実現を目指している。
私たちは、港区の歴史に誇りを持ち、未来に希望を抱き、同時に全ての人が性別等にとらわれず自分らしく豊かに生きることのできる男女平等参画社会を実現する固い決意を込めて、この条例を制定する。
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そして第二条に用語定義があって、その中に次のような項目もあり
二 性別等 性別、性的指向及び性自認をいう。
三 性的指向 恋愛又は性愛の対象となる性別についての指向をいう。
四 性自認 自己の性別についての認識をいう。
五 性別表現 外面に表れる性別についての自己表現をいう。
特に「性別表現」についてもあり
第三条第二項に
全ての人の性的指向、性自認及び性別表現が尊重され、
誰からも干渉されず、侵害を受けないようにすること。
第七条に
何人も、家庭、学校、職場、地域等において、
性別、性的指向又は性自認による差別的取扱いをしてはならない。
2 何人も、家庭、学校、職場、地域等において、
セクシュアル・ハラスメント、配偶者等への暴力、
児童虐待(児童買春、児童ポルノに係る行為等を含む。)
その他の暴力的行為(精神的なものを含む。以下「暴力的行為」という。)
をしてはならない。
3 何人も、他人の性的指向又は性自認に関して、
公表を強制し、若しくは禁止し、又は本人の意に反して公にしてはならない。
4 何人も、正当な理由がない限り、他人の性別表現を妨げてはならない。
(公衆に表示する情報についての留意)
第八条に
何人も、公衆に表示する情報において、
女性に対する暴力的行為を助長する表現
その他の性別等による差別を助長する表現を行わないよう
努めなければならない。
とあります
当然のことながら、直截的に
わたし達トランスジェンダーが想いの性のトイレに入ってもよい
とは書いてはありませんが
尿意というような生理的な状況という正当な理由において
”暴力的な行為”を行わない限り
”想いの性のトイレ”の使用は許可されるのだと思います
ただこの場合
”暴力的行為”というのは、その恐れを想起してしまうという
心理的な暴力もふくまれるのかな、とは思います
それが”見てくれ”なのだと思います(-_-;)
前のブログでも書きましたが
いくらガイドラインに則ってSRSを行って、戸籍の改性を行っても
見てくれが男のままなら
最終的には刑事罰に処されることはなくとも
生きずらさは大いに残ると思います
逆に、それなりにパス出来ているのならば
戸籍の改性が済んでいなくても
日本においては、特例法下のガイドラインに則ったGID診断書を持っている者は
ガイドラインに基づくRLEとしてのおトイレの利用は”問題ない”
とみなしてもよいのだと思います
これ以外で、ガイドラインに則っていなければNGなのか?と言われれば
個人的には必ずしもNGとは言いませんが
日本の法制下において、何かあった時の最低限の秩序というか
当事者自身の自己防衛のためにも
今時点の現実解として
上記の解釈は一つの基準ではないのかな、と思っています
※取得した「GID診断書」はPDF化して、スマホに入れて持ち歩いてくださいね(^O^)
【追記】
わたしがリブログさせていただいている
おトイレの使用に関するいずみさんの見解が述べられていますので
よろしかったら、そちらも参考にしてみてください