2019/04/01
社会福祉法人聖隷福祉事業団が運営する聖隷浜松病院に「総合性治療科」が誕生しました
新科設立の趣意として
「老若男女誰でも悩む可能性があるのに相談できる施設が少ない、そんな性に関するあらゆる悩みに対応するために、総合性治療科を立ち上げました。リプロダクションセンターで診察します。」 聖隷浜松病院HP 総合性治療科診療体制より
主な対象疾患として、これまでの不妊治療のH/ARTハート外来を引き継いだ
男性性機能障害/女性性機能障害や精子/卵子凍結を行う生殖機能温存、男性更年期に
思春期診断といった単に外科的治療だけでなくカウンセリングにまで踏み出す
まさに性と生殖に関する横断的な診療科の誕生です
そしてここにFTM/MTF療法の性別違和の治療もしっかりと標榜する形で診察を開始します
ここの部長先生は、わたしのHRT主治医で
これまでにも、最初の男性器検査に始まって、その後のHRTはずっとこの先生ですし
この間の半年ごとの血液検査も(院内で検査分析体制のある)この病院で診てもらっています
さらには除厚処置もこの先生に行っていただきました
精神科のカウンセリングとSRSは、この病院ではできなかったので
わたしは他のクリニックで行いましたが、先生のお話によると
当面はカウンセリングは非常勤の先生による月に何回かの出張診察になるようです
そして最後のSRSに関しては今のところ他の病院を紹介してくれるとのことですが
いつかは岡大医学部病院のように総合的なジェンダーセンターにまで
発展することを願っています
もちろん不妊治療の方向性とGD治療の方向性は
重なる部分もありますが、必ずしも同じというわけではないので
この先どのような方向性を目指すのかは知る由もないことですが
運営母体である聖隷福祉事業団は、日本で最初のホスピスを立ち上げたり
民間で独自にドクターヘリを飛ばしたりしているので
その視点の一つとしてジェンダーの問題にしっかりと向き合ってもらえたならと
願わずにはいられません!
やっと生まれた聖隷のジェンダーへの取り組み
これから末永く、より大きく、深く、ジェンダーに関する治療を行っていってもらいたいと思います