「GIDしずおか」第12回フォーラムで松永千秋先生のお話をうかがって | わたしの夢はどこに・・・

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私ってなに?本当にGIDなんだろうか?まだまだ彷徨っています。
その中で多くの方のブログを見させていただいて、いろいろなことを教えていただきました。
このブログは自らの心の整理と、一つの事例として他の方の参考になったらお返しになるかな
と思って開きました。

今回のフォーラムでは、ちあきクリニック
院長で当事者であられる松永千秋先生に講演していただきました。





はじめに「ガイドライン第四版」の改正による“若年性同一性障害者に対する早期対応”についてのお話がありましたが、この件に関しましたは私にとってはとうの昔に過ぎ去ってしまっていることなので取りあえずはパスします。







次に“GIDに対する理解”ということで、いかに対応してきたかという視点でのお話がありました。


はじめは倫理的に問題のある“精神病症状”として、体に心を合わせるような治療を行っていました。


次に“反対のジェンダー・アイデンティティ(以下"GI")を持つ障害”として倫理的な問題性を否定し、“心は決して体に適合させることはできない”ので、体を心に適合させる治療を行うようになりました。


 ・・・・「性転換」から「性同一性」への視点の変化







いま「DSM-5」では“GIの多様性を認める”ということで、男女だけでない多様な性のあり方を認識します。そして“人間としての性のあり方”として、GIを人格が成長していく過程の中で捉え、“自我同一性へ統合”出来るように支援するようになってきました。


この有用な治療としてホルモン治療や外科的治療がありますが、この身体的治療自体が目的ではありません。


性同一性の自我同一性への統合は“自分らしい独自の生き方を創造”することです。これはある典型パタンに誘導するのではなく多様な個性、生涯続く可変性、いろいろな視点での多面性を持つ人格を、発達・成長過程で”私“という自己を再構成していくプロセスになります。







最後に松永先生が診療において大切にしていることを以下のようにあげてくださいました。


・性同一性は多様で個性的なものであり、自我同一性への統合も多様で個性的である。


・“心と体の性が一致しない”というのは、自我同一性の統合様式の一つとして位置付けられる。・・・・心と体の不一致感が大きくなくてもよさそう(^O^)


・性別違和を抱えていても、多くの当事者は自我同一性への統合を自己で成し遂げられる。


・統合において身体的治療や性別移行が有用なのはもちろんだが、それが目的ではない。


・診断に拘らず当事者が自分らしく生きることを支えるのであって、医療は必要な時に必要なだけかかわればよい。


・現実には、医療よりも当事者を取り巻く家族・パートナ・友人・同僚などのサポートこそが有用です。







ここで私自身の問題として捉えなおしてみました。


何回かあちこちで書いていますが、私のGIDの意識としての開始点は“性別違和/不一致”というよりも“女性性への憧憬/一致”です。一度はGIDという概念を知ることにより自分を捉えられるかと思ったのに、DSM4TRで“B.自分の性に対する持続的な不快感、またはその役割についての不適切感”が定義されていて、DSM5では“B.その状態は臨床的に著しい苦痛あるいは社会的、職業的または他の重要な領域における機能の障害をもっている”と定義されています。このことで私はGIDではないのではないか?との振り出しに戻った感がありました。


ちなみにDSM5でのAでは「経験/表現された性別と割り振られた性別との間の顕著な不適合で、少なくとも6ヶ月間持続し、以下の項目のうち2個以上によって示される」とあり、私としては


 4.反対の性別として生きることに対する強い欲求


 5.反対の性別として扱われることへの強い欲求 


GID指向はみたされているのかなとは思っています。


 ・・・・ここだけが支えでした


そこに今回の松永先生の“ジェンダーを人格の性的側面と捉え、GIの自我同一性への統合”という視点で多様性を持って考えていくというお話をお聞きして、少し心強く感じました。


私は今のお仕事を天職だと思っています。勤めている会社は移りましたがお仕事の内容も、一部のお客様は最初から何十年もずっとお付き合いもさせていただいています。その意味において“.私は何屋?”という性的側面以外での自我同一性は確立し、自己肯定感も獲得しています。ここに最後のピースとしての性的側面であるGIを加えた自己の再構成をしていけばいいのかな、と思いました。







これからの指針、方向性は見出せたのかなと思います。


先ずは“想い”が決まりました。


次は“走る”(実行する)番です。・・・・実はフライングしていますが!


いつか“創られる”(在職トランスして天職継続の場)のを目指して!





すべてをひっくるめて私です!


先日も住所が変わったことに気がついて心配して連絡をくれた知人がいました。この人ならいいかな、と思って現状の報告をしました。


結果次のようなお返事いただきました。


とってもうれしかったです。





今までの□□もこれからの○○も私にとっては貴重な友人です。

すでに今後の道筋も付けられているようなので相当な覚悟なのでしょう。
あなたの夢に向けてこれからの人生を豊かに過ごせるように祈っています。







わたしはわたしです。







 これまでも、これからも!