海で遊び疲れた僕は、砂浜に大の字に寝転がった。
空には星がキラキラと輝いている。
星って、こんなに綺麗だったっけ?
僕は夢中になって星を眺めた。
波の音しか聞こえない静かな夜だ。
「こんな所にいたのか?帰って来ないから心配したぞ」
起き上がると、そこには兄貴がいた。
片手にはタバコが握られている。
「だって、家に帰りたくないんだよ」
僕は再び大の字に寝転がった。家に帰れば、父さんと母さんの喧嘩を聞かなければならない。どっちと暮らすか決めろって?決められる訳ないだろ。
「気持ちはわかる。父さんと暮らすのも母さんと暮らすのも選べないなら、俺と暮らすか?」
「え?」
再び起き上がって兄貴を見ると、タバコに火をつけていた。
「俺は家を出る。働いているんだ、金なら何とかなる」
「でも、迷惑はかけられないよ」
僕は兄貴の口から吐き出されるタバコの煙を見つめた。兄貴の負担にはなりたくなかった。
「心配するな。なんとかなるさ」
兄貴はそう言って笑った。
「わかった」
僕はそう返事をし、立ち上がった。
この人が僕の兄貴で本当に良かった。
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