あぁ お母さん聴いて | Le quattro stagioni

Le quattro stagioni

あなたと心の四季を旅して・・・

 

 

 

きらきら星変奏曲/モーツァルト/Variations on "Ah, vous dirai-je, Maman"

 K.265/Mozart/Piano/ピアノ/CANACANA

 

 

 

 

 

 

 

 

ヘンデルのブーレが終わって 先生が選んでくれた次の練習曲は

きらきら星変奏曲(あぁ お母さん聴いて)でした

 

 

 

 

こんな壊れた指で弾けるのかなぁ~

ちょっと不安・・・いや かなり不安

 

でも 硬化して来る指を動かすのが目的なので

全部じゃなくてもいいと言うことで頑張ることにしました

 

変奏曲と言うのは 主題があって

そのアレンジが次々に展開してゆきます

 

今の私には それが何だか人の一生のように感じます

その主題を作ってくれたのは きっと父と母でしょう

主題が曲の芯となって最後まできちんと存在しています

 

 

 

 

 

 

父は50代で 義父母は80代で亡くなりました

父は癌の告知からあっという間の4カ月で天国に行ってしまい

お別れの仲良し時間が足りませんでした

 

義父母は長い年月の壮絶な介護でした

 

今はきっと病気を患いながらも

私にとってはご褒美の余白の日々です

子どもの頃はひと月の半分は病院通いでした

母は文句のひとつも言わず慈しみ育ててくれました

 

 

数日前から 母が突然歩けなくなり寝ています

痛みがあるわけではないので杖を使えば大丈夫なのですが

本人の気持ちがパニックになり オムツをすることになりました

息を吐きながら動くと楽に動けるのですが それが中々出来ません

 

 

 

今日 ピアノの課題曲について話し合っていた時

私の一番の課題は脱力ですねと笑っていたのです 

力を抜けば 指がもっと早くスムーズに動きますねって

 

 

家に帰って 母のお世話をし乍ら

「あぁ お母さん聴いて」私たち親子ねって可笑しくなりました

 

 

90歳は未知の領域です

老いは 思うようにならないジレンマに暴言も吐くし

びっくりするような態度も飛び出します

でもね ストレスで一杯になった時に思い浮かぶのは

小さな頃 毎晩のように仕事で疲れているのに

やさしく看病してくれた母の温もりなんです

想い出は今 私の大切な鎮静剤にもなっています

 

 

 

 

 

そんなわけで私は「あ~美味しかったぁ~」と言って欲しくて

今日も美味しいご飯を作ります

 

 

 

 

厚揚げの肉詰めの甘酢あんかけ

 

 

 

 

新じゃがのサラダ

 

新じゃがの千切りは 熱湯で15秒茹で

塩・胡椒・花椒で味を付け三つ葉を混ぜて

煙が立つほど熱した胡麻油を少々掛けて和えます

花椒が爽やかでした♪