春夏秋冬~自然と共に生きる幸せ♪ -16ページ目

春夏秋冬~自然と共に生きる幸せ♪

地球と共にあるすべての人へ無為自然の万物がそっと囁いて来る!
「この星の一部として、互いに~戦いや邪な企てで傷つけず!命を尊重し!永久に美と実りを喜びましょうね」♪
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「馬鹿が治って長寿を記録した男の話」(4)完

その後、男は60歳になって無事に還暦を迎えた。
その頃には、生きている毎日に感謝するようになっていたし、会う人々皆に優しさを示していた。
笑顔の日が多くなった。

自分の身に嫌なことが起きても『俺は不幸だ』とは思わなくなっていた。
何か不満があっても「あいつのせい」にしなくなっていた。

何事も、自分にも責任があると道理をわきまえて考えられるようになった。
だから、少しの問題で大騒ぎをしなくなった。

むしろ・・・
『自分は恵まれている環境にいるんだ。感謝に絶えないんだ。生きていて良かった! 自分はなんと幸福者なんだろう!』
とさえ思うようになっていた。
(注・イメージ画)
こうして男は五十代半ばから六十代も過ぎた頃になり、初めて『人生』を悟ってきた。
「幸福とは周りから与えられるものではなく、この俺が自分の中で築く『心の平安』から来るものである」と、やっと悟ったのである。

さらに
「幸福とは、俺自身の頭の中の考え方と感情の選択で、築くものなのだ」とも!
そして、
どんなに嫌な奴と思う人間にも『平安を与える』事によってこそ、自分をさらに幸福に出来るのだ!とも分ったのだ。

この男!
かなり遅咲きであったが、馬鹿は治ったのだった!!

そして、この年齢から男の『人間らしい本当の人生』がスタートした。
賢く考え平安を生む努力で・・自らの考え方で築いた幸福感を得て、男は120歳まで生きた。

子孫にも恵まれ、共に老いた妻と花鳥風月の暮らしさえも楽しんだ。
男は、生まれ持った生命力と穏やかな生活のお蔭で『長寿』を記録したのだ。
幸せに満ち足りて天寿を全うしたのだった。

実に、
この男の生涯の半分は『愚かな人生』であったが、残りの半分は『賢い人生』であった。

これが、『馬鹿が治って長寿を記録したある男』の話である」
(4)完

「ご覧くださり有難うございます♪自らの命と全ての善き事に感謝を忘れず~丁寧に暮らすことを努力中です!Anyway smile♪」
(With gratitude from ゆうゆ)

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「馬鹿が治って長寿を記録した男の話」(3)

男は、五三歳になった。
常に病気未満の体調ではあるが、大病を抱えている訳ではなく、人並みに動けるし、元気であった。
その頃、いつも見る近所の店主が死んだ。

男は感じはじめた。
『俺は、生きている。毎朝、太陽を見ている。お飯(まんま)食べておいしいと思っている。風呂は気持ちが良いし、酒もうまい。それぐらいしか良いことはないけど・・もしかして・・俺は幸せ者なのか?』

そして
『そうか、生きてるだけで・・まるまる儲けものなのかもしれないな?』
と、気付いた。
(注・イメージ画)
男の不平不満は日毎に減っていった。
自分を『不幸人間扱い』しなくなった。
大事だけでなく、些細な事にも騒がなくなってきた。
社会や人のせいにするのも徐々に減っていった。

五五歳・・男の母親が死んだ。
男は泣いた。
『思い通りにしてくれない母だったが、苦労ばかりかけてきた。

もう少し、優しい言葉だけでもかけてやれば良かった』
と、生まれて初めて自分の言動や生き方を後悔した。

それから男は・・さらに考え始めた。
『そうか! 人間はいつ死ぬか分らないんだ。
それならば・・誰に、いつ死なれても、俺自身が後悔しない様に、人に会った時には、親切にしておくべきなんだ。
せめて、優しい言葉をかけて喜ばせてやろう。
明日、死ぬ人かもしれないのだから・・』

馬鹿が治りつつあった。

『俺も、いつ死んでもいいように楽しい気分で過ごした方が、得かもしれない』
とも、思うようになった。


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「馬鹿が治って長寿を記録した男の話」(2)

28歳の時、離れて住んでいた祖父が死んだ。
翌年、彼の同級生が交通事故で死んだ。
すると
『不幸な俺も、早く死にたいよ!何もいいことなんかないのだから』
と、男は言っていた。

35歳の時、親しい友人が癌で苦しみながら亡くなった。
男が40歳までに、祖母はじめとして友人知人が次々死んでいった。

男が生まれてから50歳までの人生途上・・合計42人を失った。
病気、事故、ウイルスの疫病、自殺、災害被災など様々な原因で、世を去っていったのである。

しかし、なぜか男には順番が来なかった。
今度は、それを嘆き
『死んでいく奴は楽になって良い。俺ほど不幸な人間が死ねないで、幸福な人間が死んでいくなんて。あ~何と俺は不幸な人間だ! 生きていても何も楽しい事も無いのに・・」
と言う。

そして、52歳の時・・男の父親が老衰で死に、親友が肺がんで死んだ。
その頃から、やっと男は考え始めた。

『自分が生きていると言う事は、もしかしたら、すごいことなのか? 自分は悲しいことばかりで、こんなにも不幸なのだが・・』と。

男は「生きていること」に、ほんの少しだけ感謝するという心の芽が頭を出し始めたのだ。

(3)へ続く

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