白いアネモネの悩み(1話) | 春夏秋冬~自然と共に生きる幸せ♪

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白いアネモネの悩み(1話)

春がやってきました。

原っぱで、まだ地面にくっついている
蕾(つぼみ)のアネモネは
顔を土に埋めたままで悩んでいます。

この原っぱで白いアネモネより上品で
華麗な草花はいません。

地中海沿岸生まれで、
聖書の中でイエス様に美しい姿が褒(ほ)められ
足元で揺れて見せたという有名な花なのです。

どの草花からも尊敬され続けてきました。
「風」という意味のギリシャ語からきた
アネモネという名前も、
そよそよ揺れたときの気品さえ思わせます。

でもアネモネにはどうにもならない
悩みがあったのでした。
その悩みは背丈と同じ速さで大きくなります。

原っぱに生え出てから、
これ迄の二年間隠し通した悩みを
今年の春も隠せるでしょうか。

そして、ついに花首の少し下に
悩みの原因が目立ち始めます。

三月の晴れた日、冬眠から目覚めたばかりの
蛙(かえる)が草の上を横切りながらつぶやきます。

「なんだ!お前!よだれ掛(か)け
つけた花なんて初めて見たぞ。」

若いモグラも土の中からチラッと
アネモネを見て声をかけます。

「おっ!よだれ掛けつけてるな・・
何、食べたんだ?」

そうです。
白いアネモネの密かな悩みは花首の下の方についている
ちょっと目立つ緑色の『よだれ掛け』?

いいえ、よだれ掛けの様に見えてしまう花のガクだったのです。

花びらを大きく開いてしまえば隠れてしまうのですが、
今はまだ蕾なので隠し切れません。

それに花を開いてからも下からは丸見えです。
お花
上品な白いアネモネは考えただけで恥ずかしくなり
うつむいてしまいます。

『大人になってもよだれ掛けなんて・・
友達のタンポポさん達に気づかれたら、
きっと嫌われるに違いないわ。どうしよう!』

tannpopo雑草
2話へ続く~!
hamusuta
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