
翌朝、天使はハープを片手に、もう一度飛び立ちます。
今度の奏でるハープの音色は、心の暗く冷たくなったところへ暖かな明るい光がすうーっ!と、届くような慰めになる優美なものです。
「大丈夫~だいじょうぶ!神さまは、ひとりひとりを愛しているよ。皆をとても大切に思っているよ。」
という意味を伝えるメロディを奏でます。

戦争に明けくれていた兵士は、家族の待つ家へ帰ろうと銃を置きました。

飢饉で泣いていた子供たちは食べ物を運んでくるヘリコプターが空に見えることを信じて、埃の中から立ち上がります。
寝たきりだった病人の顔が、ほっ!と笑顔になりました。
仕事を失い希望をなくした男の人は、もう一度やり直そうと両手のこぶしをにぎりしめます。

そして、さっきのわんぱく坊やは、持っていたぼう切れを自分の口にくわえて見せて、友だちを笑わせたのです。
驚いた天使は幸せいっぱいになり、自分の心が愛でどんどん膨れて大きくなるのを感じたのでした。
(四話へ続く)written by ゆうゆ

(With gratitude from ゆうゆ)
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