
そして、
天使は、空を飛びながら世界中の人間へ向かって大きな音で強くハープをかき鳴らします。
「神さまは偉いんだ!死にたくなければ、みんなで神さまにひれ伏せ!」
という意味を伝えるメロディを奏でます。

天使は、これで神さまを喜ばせることができる筈だから、神さまは笑顔になり息で虹が架かる、と確信します。
ところが、強烈なハープの音を聞いた人たちは雷に怯えるようにして、ひれ伏しました。
天使は「ぼくは、やったぞ!」と、自信満々でケヤキの頂へ戻ります。
しかし、待てど暮らせど虹はほんの少しもかかりません。

がっかりした天使は『ふん!もう、どうでもいいや』と、ふてくされてしまいケヤキのてっぺんで寝ころんでしましました。
すると、またケヤキが言いました。
「きみは天国にいたのに、神さまの気持ちは知らんのだな。わしは、ここから空を眺めているだけだが、どうすれば神さまが嬉しそうに笑うかを知っておるぞ。」
天使はプイと怒り聞きたくないと言わんばかりに寝がえりをうちます。
それでも、ケヤキは続けます。
「では、あの男の子をごらん。友達や犬をぼう切れで追い散らしているわんぱく坊やだが、きみならどうするかな?」
「ふん、あんな悪い子供は、お仕置きに決まってるよ。」
と天使は答えます。

「なるほど。でも、わしの方法はもっと簡単だ。あの子に『大丈夫!きみを愛しているよ』と一言、語るだけだよ。」
「ふう~ん」天使は首をかしげて考えこんでしまいました。
(三話へ続く)written by ゆうゆ

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