「アネモネの密かな悩み」(6話・完) | 春夏秋冬~自然と共に生きる幸せ♪

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「この星の一部として、互いに~戦いや邪な企てで傷つけず!命を尊重し!永久に美と実りを喜びましょうね」♪
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原っぱの仲間の皆が、市長さんの言葉を聞いて大喜びです。

これまで通りに、仲良し皆で原っぱに住むことができるのです。

緊張がとけて、ほっと安心したアネモネは自分の悩みの種に心が戻ります。
アネモネは『よだれ掛け』が『レースのスタンドカラー』と褒められたことを思い出し、驚きと嬉しさと意外だったことでちょっぴり動転していました。

その時、タンポポが明るく言いました。
「やっぱり、上品なアネモネさんには、レースのスタンドカラーがお似合いよ。」

じつは、タンポポは首のガクである葉っぱのよだれ掛けで、アネモネが密かに悩んでいたことを、初めから知っていたのでした。

アネモネは自分だけのこととして悩み、誰にも知られないように必死に隠してきたつもりだったのです。

それなのに・・・。
でも、アネモネはすぐに気が付きます。
あのカエルやモグラだけではなく、誰もがみっともないと感じるだろうと確信していたガクである『よだれ掛け』が、他の皆にはほんの小さなことだったんだ!と・・・。
それなのに、大げさに悩んでいたことが恥ずかしくなりました。

そして、自分の悩みだけで心がいっぱいになり、もっと大切なことが見えないままで、原っぱで暮らしていたことにも気付いたのです。

もっと大切なこと!
それは、友達や仲間を疑ったり怖がったりするのではなく・・・むしろ、信じることでした。

そして、お互いに親切な気持ちを抱いて、必要な時には勇気を出して助け合うことでした。

原っぱの白いアネモネは、今日の経験で学んだ大切なことを、生涯・・枯れるまで・・ずっと忘れないようにしようと決めました。

今年の春!
アネモネは友達や仲間と共に幸せに満たされて、春風にそよそよと揺れながら楽しそうに、美しく咲き続けます。

素敵で上品な『よだれ掛け』を、堂々と付けたまま!!
(終わり)
拙著童話の宝石箱 よりの抜粋でした!
晴れ今日も生かされているという奇跡に感謝しつつ~!
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