一章からはテーマ「長編寓話」でね 。
「青い猫と虹の一族」五章~重なる愛の奇遇(8)
そして、リズがもう一度溜息をついてから語る。
「伯父様とは、考えが違う妹のママは、神との関係は宗派や教団にではなくって個人個人にのみある、としてどこのどんな宗教も区別なく受け入れるの。
だからどこに所属しようと自由なはずと決めて、グリム教からシナモン教に移り、パパと結婚したらしいわ。
そんなママとは違って伯父様はとても忠実で真面目なの」
と、亡き伯父へ敬意を表する。
「うっふっふ、リズ。
その真面目じゃない・・・いいえ、寛容なローズ・ママのお蔭であなたはハーブ教会のロバートと結婚できる事になったんじゃなくって?」
と、ナンシーが天使の笑顔でいたずらっぽく笑う。
「あ、そうね。ママが頑張ってくれなかったら、ロバート側の親族からの反対に降参してしまい、別れていたかもしれないわ。
自由なママに感謝しなくちゃ、うふっふ!」
と、リズがようやく明るい笑顔を取り戻した。
ところがナンシーは、何を思ったのか、突然、真剣な表情になる。黒い瞳が輝き出し、重々しく口を開きだす。
「私は、宗教に関しては忠実な伯父サムも寛容なローズも、どちらも正しいと思うわね。
と、言うより、そんなことは人が自由に決めればいいことね。
自分の宗派以外を邪道とするなら、それも本人が決めたのだろうし、神様との絆が個人個人であるとして宗教的寛容を示すのもいいし、どの宗教も選びたくなければ、またそれも良いしね。
要は、人の決定を互いに裁かないことね。
それには、真の愛と平和を築く努力が、ひとりひとりに絶対必要になるけど・・・。
精神面でも、文字通りでも地球上で分裂や闘いがなければ、全てオーライよ。
まあ、宇宙は限りなく広いのよね。
人生どう生きるかは、あくまでも本人の選択であり、責任だからね。
とにかく恵まれている今の命を、神や仏に深く感謝して有意義に楽しく紡げばいいのよ~」
ナンシー節であった。
しかし、実際のところ、彼女にとっては、宗教の有無そのものさえも、どうでもよい些細な問題だった。
その(9)へ続く (by ゆうゆ)
今日から六月~紫陽花も美しい梅雨の頃に
虹に会う機会も多くなるかしら
宇宙は忠実ですね。巡る季節にワクワクです。
また今年も夏が静かに近づいてきましたね~
健やかにお過ごしでしょうか?
稚拙な拙著の作品をご覧いただき、感謝と同時に・・
実のところ、恥ずかしいのですm(..)m
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