スイスお花のハイキング3日目、いよいよハイキングも最終日。
標高2,320mのEigergletscher(アイガーグレッチャー)付近で小1時間お花の写真を撮りまくったあと、 標高2,061mのKleine Scheidegg(クライネ・シャイデック)まで、約50分、2.5kmのコースをやっと歩き始める。



㉑ドイツ語名:Huflattich(フーフラティッヒ)
学名:Tussilago farfara(トゥスシラゴ・ファルファラ)
(キク科フキタンポポ属)
日本でもフキタンポポの名で、園芸植物として栽培されている。中国~ヨーロッパが原産で、日本には明治時代に渡来した。つぼみは款冬花(かんとうか)という生薬で、鎮咳去痰作用がある。
筒状花も舌状花も黄色くてきれいだ。この一枚しか撮らなかったが、ピントがきれいにあって、舌状花の雄しべもバッチリ写っている。

 

舌状花が細く繊細なところが素敵。園芸品種として人気があるのもうなずける。


途中、Loucherflue(ローヒャーフリュー)という、アイガー東山稜を初登頂した日本人登山家・槇有恒が寄贈した山小屋の前を通る。が、お花ではないのでもちろん写真は撮っていない。



のっぺらぼうのTrollblume(トロールブルーメ)。これでは虫さんもお花の中に入れない💦
どうやって花粉を運んでもらうのだろう。



㉒ドイツ語名: Dotterblume(ドッターブルーメ)
学名: Caltha palustris(カルタ・パルストリス)
(キンポウゲ科リュウキンカ属)
昨日せせらぎ沿いで出会ったお花(『03_4 Gummi - Hütte (グンミ・ヒュッテ)通過』㉒参照)。リュウキンカの仲間。やっぱりせせらぎの周りの湿ったところにだけ生えている。


途中、Fallbodensee(ファルボーデンゼー)という貯水湖の湖畔を通る。

さすがは森と湖の国スイス。湖水の青が得も言われぬ美しさ。

これで見納め、と最後に再度、スイス三大名花ゲンチアナ・クルシイをパチリ。





コースタイムより40分遅れでクライネ・シャイデックに到着。このあたりまで来るとセイヨウタンポポがやたらと目に付くようになる。


コヒオドシ蝶とセイヨウタンポポ

ということで3日間のお花のハイキングが終わった。

日本に帰って写真を整理するのにひと月以上かかったが、全部で約88種のお花たちに出会えた。そのうち同定できたのは約74種。不明は約6種。怪しいのは約8種。不明のものは同じ種をダブルカウントしているかもしれない。
図鑑には300種ほどが載っているが、いや~これだけたくさんのお花たちと出会えて、もう大満足。お天気も歩けないほど荒れることはなかったし、恵まれていたと思う。神様ありがとう!

さて、このあと Zürich(チューリッヒ)行きの特急に乗ることになるのだが、なぜか Bern(ベルン)で Out of service になり、列車が走らなくなった💦それで Bern で列車を乗り換える羽目になるのだが、隣に座っていたスイス人の女性が気の毒に思ったのか、気遣って話しかけてくれ(英語で)、また別の女性も、列車を降りるときに「次のチューリッヒ行きの列車は〇番ホームから出るからね」と教えてくれた。旅先で思わぬアクシデントに出遭ったが、スイス人のやさしさに触れて心が温かくなった。

 

翌日は Bern へ市街観光へ。そのとき見たお花については、また後日報告することとする。