スイスお花のハイキング2日目。First(フィルスト)~バッハ・アルプゼーまで往復2時間のハイキング。歩き出して30分くらいたったが、例によって約3kmの行程の半分も進んでいない💦

 

このあたりから初お目見えのお花が続出。ますます歩みがのろくなる。

 

ドイツ語名: Zwerg-Mannsschild(ツヴェルク・マンスシルト)

学名: Androsace chamaejasme (アンドロサケ・カマエジャスメ)

(サクラソウ科トチナイソウ属)

とても小さくかわいいお花。トチナイソウ属の仲間もアルプスには多く、同定には気を遣う。

花茎がそこそこ長いのでカマエジャスメとした。花が古くなると、花の中心部が黄色からピンク色に変わる…ってどこかでみたな。そうそう、ソメイヨシノも花が古くなると中心部のピンク色が濃くなる。そうやってポリネーターの虫さんに店じまいをお知らせしているのだろうか。

ドイツ語でZwergはドワーフ(小人)のこと。『白雪姫と七人の小人』の小人だな。shildは盾。ドワーフマンの盾ってことなのかな。

 

 

ドイツ語名: Kalk Polsternelke(カルク・ポルスターネルケ)

学名: Silene acaulis (シレネ・アカウリス)

(ナデシコ科マンテマ属)

まるでコケのように小さな披針形の葉が密に集まったところにこれまた小さい花を咲かせる。和名はコケマンテマ。コケのサイズまで小さくなることで厳しい環境に耐えているのだそうだ。

Kalkはドイツ語で石灰。Polsterはクッション、枕の意。石灰に咲くクッションのようなナデシコという意味なのかな?

 

 

⑰学名: Pedicularis oederi (ペディクラリス・オエデリ)

(ハマウツボ科シオガマギク属)

一日目に出会った Pedicularis tuberosa(ペディクラリス・トゥベロサ)(「#01_8 アルプ・ラングアルトが見えてきた!」㊽参照)と同じシオガマギクの仲間。先端が紫褐色なのでoederi。北海道に分布するキバナシオガマPedicularis oederi var. heteroglossa)の基本種とのこと。

 

 

ドイツ語名: Alpen-Soldanelle(アルペン・ソルダネッレ)

学名: Soldanella alpina ソルダネラ・アルピナ)

(サクラソウ科イワカガミダマシ属)

アルプスのソルダネッレ。ソルダネッレは日本語だと「イワカガミダマシ」になる。日本のイワウメ科のイワカガミに似るためだが、イワカガミの学名 Schizocodon soldanelloides の種小名 ”soldanelloides” は「サクラソウ科Soldanella(イワカガミダマシ)に似た」という意味。卵が先か、ニワトリが先か。和名と学名では逆になっているのが面白い。

ソルダネッレの仲間にはもうひとつ、Soldanella pusilla(Zwerg-Soldanelle)があるが、pusilla はひとつの花茎にひとつの花がつくので、この画像はアルペン・ソルダネッレのほうで間違いないだろう。

 

 

⑲ドイツ語名: Berg-Wegerich(ベルグ・ヴェゲリッヒ)

学名: Plantago atrata (プランタゴ・アトラタ)

(オオバコ科オオバコ属)

最初はAlpen-Wegerich(「#01_2 お花のハイキング一日目その2」⑯参照)と思ったのだが、よくみると花穂が丸い。ということでよく調べてみたら、別の種であった。おそらくいちばんの花の盛りに出会えたと思う。雄しべの黄色が生き生きしていて、黄色いシロツメクサみたいでかわいいラブ

 

 

大きな氷河が残る。

相変わらず深い霧で視界は真っ白💦

 

 

これもコケマンテマ Silene acaulis (シレネ・アカウリス)

コケマンテマにそっくりなSilene exscapa(シレネ・エクスカパ=タイリンコケマンテマ)というのがあるのだが、花茎をもたないとのこと。こちらは画像にしっかり花茎が写っているので、コケマンテマ。

 

 

Ranunculus aconitifoliusの群落キラキラ

 

 

⑳ドイツ語名: Gamander-Ehrenpreis(ガマンダー・エーデンプライス)

学名: Veronica chamaedrys (ヴェロニカ・カマエドリス)

(オオバコ科クワガタソウ属)

だと思う。クワガタソウの仲間もたくさんあり、同定に悩む。オオイヌノフグリによく似ているので、これでいいのかな。

 

学名: Saxifraga paniculata (サクシフラガ・パニクラタ)

(ユキノシタ科ユキノシタ属)

ユキノシタ科の仲間で似たような花がこんなにたくさんあるとは思わなかった💦

根生葉が卵型で、ロゼットを形成し、それが多肉植物のようだとあるので、パニクラタとしたが、どうであろうか。

 

多肉植物のような葉

 

 

ハイキングコースにはところどころでこんなふうに植物の説明板が設置されている。

ドイツ語なので意味はわからないけれど。。。

 

今日はこの辺で。。。