主人は海外出張中、息子は国内だけど、某団体の合宿に参加していて留守。
家にひとりの週末を過ごしています。
ひとりでいることは苦ではないし、むしろ好きなので、気持ち良く過ごしています。
そして、この自由に使える3日間にこそ実行せねばならない!と心に決めていたプロジェクトが私にはあったのでした。
それは「手作り醤油の仕込み作業」です。
一年前に帰国した時に、醤油醸造に必要な醤油麹を作るための種麹を購入してあったので、直ぐにでも実行すれば良かったのですが、醤油は一度仕込んだら初めのうちは毎日、その後も2日おき、3日おきにかき混ぜて、どんなに短くても10ヶ月間、出来れば1年以上世話をする必要があり、いいタイミングが見つからないまま今になってしまいました。
この週末しかない!と思い立ち、材料を準備しました。
準備と言っても、醤油の材料は極シンプルです。大豆、丸小麦、種麹と塩に水です。
種麹は、糀屋三左衛門さんで購入したもの、裏に表示されている賞味期限のらしき日付は2024年4月3日となっているけれど、それは無視しても大丈夫だってことは他の種麹で実証済みです。
大豆は常備してあるし、丸小麦も塩も、近所のスーパーで購入したものを利用しました。
作り方は、YouTubeや、種麹に付いてきた説明書を参考にしました。
第一日目は、大豆500gと丸小麦500gで醤油用麹を仕込むところから始まりました。
大豆を前日から水に漬けておいて、煮たり、蒸したりする作業は、普段から定期的に行なっているルーチン作業でしたが、丸小麦を煎る作業は初めてでした。
中火で10分くらい行ったところで、パチパチとポップコーンのように、説明通りに跳ね始めた時は(お〜!)って嬉しくなりました。
丸小麦の粗熱をとって、ミキサーである程度粉砕して、蒸して冷ました大豆と混ぜて種麹を撒けば、麹を育てる準備完了です。
難しい作業ではないけれど、あえて言えば、熱々の蒸し立ての大豆を一気に34℃くらいまで素早く冷ます作業が大変でした。
なぜ素早く冷まさないとダメなのか?と言いますと、納豆菌の攻撃を避けるためです。
団扇を2枚使って、二の腕がブルブル震えるくらい必死になって冷ましました。
その甲斐があって、種切りした20時間後には、麹の培養が無事に進んでいることが確認されました。
こちらは30時間後の写真。既に緑がかった部分もあります。
醤油麹作りでなによりも一番気を使ったのは「品温を32℃以上に上げない」ってことでした。
品温を上げすぎないように注意するのは、麹作りの基本かと私は思います。
例えば白米麹は、使用目的にもよるかも知れないけれど、品温を38℃くらいでキープするといい麹が出来ると経験で学びました。
品温32℃はかなり低いので、低温をキープすることに結構気を使いました。
デンマークの我が家では、既に暖炉に火がついていて、家の地上階はどこも19℃はあります。
白米麹の時は、電気毛布で温めたりして品温が上がるようにするのですが、醤油麹にはその必要が殆どありませんでした。
目標を30℃として、32℃以上に上がりそうになると手入れなどをして品温を下げる作業をしました。特に2日目からは大豆の発熱が激しくなるので毛布で包むこともやめて、薄い布を被せるのみで放置しました。
夜中も気になって、なんと1時間おきに目を覚まして品温の見回りに行ったくらいです。
まあ、これが分かっていたから、家にひとりっきりのこの週末しかない!と考えたわけなのですが……。
お陰様で45時間後には期待した通りの麹が完成しました。
2日目の夜に品温が33℃まで上がってしまったので、冷ますために二つの容器に分けました。
後しなければならないのは、塩水と混ぜる作業です。
ところが、この塩水の塩分量やその計算の仕方が、YouTuberさんによってまちまちでかなり悩まされました。
でも、幸い下に貼り付けるブログに、ビシッと分かりやすく説明されているのを発見して、それに従い作業を続けました。(おせわになりました〜!)
5リットルのバケツに塩を溶かしました。
塩はシチリア産の地中海の塩を使いました。砂が混じっていたけれど、気にしない気にしない!
醤油麹、投入しまーす。
後は混ぜるだけ!
完成!
いやいや、完成ではないですね!これから毎日混ぜる作業が待っています。
でも、毎日の平凡なルーチンが私にとって生活の喜びなので、これもまた大歓迎です。
どんな醤油が出来るのかな?
楽しみです。
https://ja.oryzaewonderland.com/recipe/soysauce/