3回目の三角骨摘出手術 | あるバレエママの告白

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デンマークの暮らし、教育、子どもたちを通して知ったバレエのこと、旅行の話などなど、ふと頭に浮かんだこと、思ったこと、感じたことをそのまま綴るブログです。

手術が予定通り無事に終わりました。


息子を苦しめ続けた右足三角骨の残骸でしたが……大きさは?いえいえ、それどころか本当にあったのか?なかったのか?……瘢痕ともども一緒に取り除かれたそうで、結局ハッキリしませんでした。


「悪さをしていた要素は、綺麗さっぱり全て摘出されました」と言うような説明が、術後、執刀医からありました。


もうこれは信じるしかありません。


もう少し時間が経ってみないと手術の効果はわからないと思われます。


いずれにしても、術後のケアは、息子がどこで何をしていようが、キチンとして貰えるようなので良かったです。


とにかく、手術の前も後も、(あ〜〜やっとこの日が来た〜!)と、息子が楽天的で、明るく元気だったのが嬉しかったです。


手術前に痛み止め薬を飲むために、今朝は5時に飛び起きてキチンと身だしなみを整えていました。


夜更けまで仕事をして、朝は遅めに起床する主人まで「もう眠れない」と今日は早起きしてました。


「息子と2人で行くからついて来なくていいよ」って言ったのに、「もちろん僕も一緒に行くよ」と主人もついて来てくれることになりました。


いざって時に頼りになるのは、いつもいつも「お父さん」って言う我が家です。


コペンハーゲンから南へ下がったところにあり、我が家からちょっと遠い場所にある病院には、7時半までに行かなければなりませんでした。


6月5日の今日は、憲法記念日で休日のデンマークですが、大学病院は朝から忙しそうでした。


チェックインして、待合室で待機、お迎えが来て、息子は手術室に出発して行ったのですが、少々殺風景ながら空港のような病院内で、私たちはそのまま息子の帰りを待っていました。


「麻酔から覚めたから病室まで迎えに来て」と息子から連絡が入ったのは、3時間半経った頃でした。


主人は仕事、私は病院内を歩き回ったり、スクリーンで暇を潰したり、持参したコーヒーや軽食を摘んだり……していたことまで機内の風景と同じでした。


病院には空港にもありそうな、子どもの遊び場もあります。


(孫のT君やAちゃんがいたら喜んだだろうなぁ〜)なんて考えていたら、T君の父(長男)から「全てのお父さん、父の日おめでとう」と言うメッセージがファミリーチャットに届きました。


そう、6月5日、デンマークの憲法記念日である今日は、デンマークの「父の日」でもあるのです。


「父の日」が世界で最初に祝われたのは1910年6月19日、米国ワシントン州スポーケンでだったそうです。以来、アメリカでは父の日は6月の第3日曜日と言う習慣になり、日本でもこの日に父の日が祝われているのはご存知の通りです。


父の日や母の日は元々アメリカの習慣で、世界で共通の日なのかな?っと私はずっと思っていたのですが、アイデアの発祥地がアメリカなのは事実だけど、祝われる日は、国によって微妙に違う場合があって興味深いです。


例えば、父の日がデンマークに導入されたのは1935年のことだったそうです。そして、毎年、憲法記念日の6月5日に父の日が祝われることが決められたそうです。でも、憲法記念日と同じ日にしてしまったことで、父の日の存在感が今ひとつで、忘れられてしまう一つの原因になってしまいました。


その後、ノルウェーの商売人によって、11月の第2日曜日を「北欧の父の日」にすると言う提案があり、それを受けて、デンマークでも、一時(1947年〜1956年)父の日が11月第2日曜日に移動されたそうです。


なぜこの日だったのか?と言う詳しい事情は知りませんが、北欧の11月は大イベントがなく、暗く、長く、退屈なので、なにかあったら商売繁盛に繋がるのでは?な〜んて考えだったのかもしれません。


しかし、父の日が注目されないことに変わりはありませんでした。


そのため、デンマークでは結局また6月5日に戻されることになりました。ちなみに他の北欧諸国の父の日は、引き続き共通して11月第2日曜日になっています。


どうやら父の日は目立たない運命みたいです。


これは本当に不公平なことで、主人に対して申し訳ない気がします。


母の日に関しては、1872年にアメリカで最初の母の日が祝われたらしいですが、デンマークで初めて祝われたのは1910年だったそうです。


こちらの方はアメリカの習慣と同じで5月の第2日曜日になっています。


定着したのは最近のことですが、赤いカーネーションに限らず、花束を贈るのは一般的になってます。


父の日にはバラを贈るそうですが、父親に花束を贈る習慣はデンマークにはないように思われます。


少なくとも我が家の大黒柱に子どもたちから花束が届いたことはありません。


でも、本人も、父の日とか、そんなのどうでもいいって思っているようです。


手術から一緒に帰宅して、一休みした後、台所の修理をして、その後直ぐに庭の手入れをしはじめた父の姿を見て、息子は今日もまた父の偉大さを実感したと思います。