王立劇場の2023/2024シーズン、もうそろそろ演目が発表されるだろうなぁ〜とは思っていました。
それが、なんと既に1週間前の17日に発表されていたのでした。
全く知りませんでした。こんなこと過去12年間で初めてです。
必死にバレエママしていた頃は、発表の日付を前もってチェックして、発表と同時に(さて、バレエ学校の子が出演する演目は?)(ふむふむ)などと、取らぬ狸の皮算用をしていたものです。読んでくださる方も、興味がある方もそんなにいないだろう?と思いながらも、ブログにだってその日のうちにプログラムを書いていました。
こんな風に、新シーズンの演目が全く気にならなくなる日が来るなんて!
それだけバレエ離れ、子離れが出来てるってことなのかしら?
でも……とか、なんとか言いつつも……遅ればせながら研修生3年になるとバレエ団の演目に出演することが多くなるはずと言うことを思い出し(出るとしたらなんだろう?)とか考えちゃったりしています。
もし息子がバレエの道を諦めなければならないことになったら、今までのように頻繁に観に行くこともなくなるだろうと思われるので、来シーズンは思いっきりバレエを観に行こう!と思ってます。
最近デンマークのメディアでは、王立バレエ団のダンサーたちの過労やストレスについて取り上げられることが多いです。実際に、ダンサーの間で怪我人が続出して3月末から上演される予定だった『ジュエルズ』がキャンセルになりました。
国家の文化予算削減に伴い、王立劇場への支援も削減され、公演の数を減らさなければならない年が続きました。解雇されるダンサーもいてとても暗かった年もありました。2016年には再度の予算削減がありそれまで完全に無料だったバレエ学校が一部有料になり、私たちに直接影響があったことなのでよ〜く覚えています。公演が少ないと、観客の足も減ります。
ところが、その後2018年秋に「成長戦略」と呼ばれる、どんどん公演を増やして観客に戻って来てもらおう!と言う計画が立ち上げられました。公演が増えると、観客も増すものですが、2020年に始まったコロナによる緊急事態で、計画が一時休憩みたいな形になったようです。
計画通りに「成長戦略」が実行されて、色んな意味でその結果が出たのは、今シーズンが初めてだったと言えるそうです。
観客数は、歴代2番目の多さと言う好成績だったそうです。でも、その反面、ダンサーへの負担が増して、過労のため怪我をするダンサーが続出してしまったようです。
団員が増やされたり、1演目だけでの契約でダンサーが雇われたりしていましたが、重労働には変わりなかったようです。
メディアによると、団員全員にアンケートを送り、解答があった約80%のダンサーのうち、31%が過去1年間で仕事が原因で病欠せざる得なかったことがあると答え、仕事が終わった後何かするエネルギーがあると答えたのはたったの13%、ワーク&ライフバランスが良いと答えたのはたったの15%、酷いストレスがあるのは稀であると答えたのもたったの18%だったそうです。
2023/2024シーズンも、発表された時は『ラ・バヤデール』が演目に含まれていたのに、ダンサーの負担を減らすために発表から1週間も経たないうちにバランシンの『スコッチ・シンフォニー』とブルノンヴィルの『ラ・シルフィード』がセットになっている演目に変更になりました。こんなふうに風に始まる前からゴタゴタしちゃっています。
下にサクッと来シーズンの演目を箇条書きします。
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9月2日〜9月21日『スコッチ・シンフォニー』(初演)『ラ・シルフィード』
振付: ジョージ・バランシン、オーギュスト・ブルノンヴィル
9月23日〜10月20日『白鳥の湖』
振付: マリウス・プティパ&レフ・イワノフの原作によるシリア・シャンドルフ&ニコライ・ヒュップの改訂版
10月11日〜10月16日 『ダンス・フィーパー』(子ども向け演目
振付:トピアス・プレトリウス
11月4日〜11月18日 『The Dante Project』(初演)
振付: ウェイン・マクレガー
11月24日〜12月22日 『くるみ割り人形』
振付: ジョージ・バランシン
1月27日〜3月10日 『シンデレラ』
振付: グレゴリー・ディーン