「もし今年の夏、自由にどこからでも選んで良いって言われたら、どのバレエ学校のサマーを受けたいの?」
と息子に尋ねた時の答えが、少し考えたら当然だけど、ちょっと意外だったので、それについて書きたいと思います。
研修生は、毎年夏に、交換留学の契約が結ばれたバレエ学校のサマーを選び、3週間留学することになっています。2年目の研修生は、最終年度が始まる前の大切な時期なので、優先的に行きたいところを選ぶことが出来ます。
交換留学なので、年によって行けるところに多少の違いがあるようですが、過去の経歴によると、ロンドン、ニューヨーク、パリ、トロント、シアトル、フロリダ……などなど可能性があるようです。
今年の夏、一番行ってみたいバレエ学校はどこなの?と言う質問への答えに、迷いはありませんでした。
「ワガノワ・バレエアカデミー。ワガノワで学びたい」
平和主義で、ウクライナ侵攻に胸を痛めている息子の口からスーッと出てきたこの言葉に、私は新鮮に驚かされました。
何もかも感情的にミックスさせてしまう私とは違い、息子の頭の中で、それとこれとははっきりと別問題だったのでした。
「古典バレエはなんたってワガノワで学ばなきゃ!」なのだそうです。
「でも今は無理だよね?」
はい、それはいくらなんでも無理でしょう……
平和な日々が、一刻も早く戻って来ますように!