義母訪問が私の日課になったのは、今からちょうど2年前、2020年2月のことでした。
1月末に自分のアパートで転倒し、腰を骨折して入院、手術後、5日入院して義母は退院しました。
もしこれが日本だったら、恐らく少なくとも1ヶ月は入院していたと思われます。
立ち上がるのも不自由な状態だったので、退院後、身の回りや食事の世話と言った介護の手伝いで、朝と午後、義母を訪問するようになりました。
幸い1ヶ月後には、独りでなんでも出来るほどまでに義母は回復し、私は、朝、30分ほど義母の愛犬と散歩をし、10分から15分ほど会話のお付き合いをすれば良いだけになりました。
そして、その訪問が現在まで続いていると言うわけです。
はじめの1ヶ月は、市からホームヘルパーが派遣されていましたが、気難しい義母は、他人がアパートに侵入することをとても嫌がりました。
男性ホームヘルパーを頑なに拒絶する義母の気持ちは、私にも理解できたので、「どうにかならないものか?」と相談したところ「どうにもならない」と言う返事が即座に戻ってきて、呆れたのを覚えています。
(一刻も早くホームヘルパーから解放されたい)、その気持ちが回復へのモチベーションになったように思われました。
看護師や理学療法士によるリハビリのサポートは素晴らしかったことを覚えています。
かなりのスパルタ療法でしたが、それが負けず嫌いな義母の回復を早めたのは確かです。
ちょうどその頃、新型コロナの感染が始まり、いよいよロックダウンか!と言う3月中旬には、市から派遣される介護士たちは一切来なくなっていました。
以来、義母は、犬の散歩以外の手伝いは誰からも受けることなく生活しています。
主な買い物は、高齢者専門の宅配サービスで毎週注文していますが、ご贔屓の肉屋、魚屋、パン屋や八百屋へ自分で車を運転して行くこともあります。
生きることへの意欲と好奇心がとても旺盛な86歳です。
毎朝、「今日の調子はどう?」から始まって、世間話をするのですが、神経質で心配性で慎重な義母と、大雑把で楽天的な私は正反対の性格で、ほんの15分の会話でも、主張が合わずに、合意するより討論になる時の方が多いです。
「あなたが感染しなかったのは、犬と散歩して毎日新鮮な空気を吸っているからね」
これには私も100%同意します。
同じものを食べて生活している家族と私の違いとして思い当たる唯一のものはこれだからです。
「森の空気にはビタミンが含まれている」
これは昔から言われてきたことです。
「犬と言う動物から、森の空気から、微生物を沢山吸って、免疫が活性化される」十分にあり得ることです。
空気だけでなく、木の香りを嗅ぐことによっても細胞が活性化されるらしいです。森林浴は免疫力を高めます。
コロナが始まると同時に、犬との散歩が開始して、それまではどちらかと言うと少し怖かった犬が怖くなくなり、義母との関係も改善して、免疫力も高まって、私はなんてラッキーだったのかしら!!!なんてつくづく思ってしまいました。
自然に感謝!