「その他の接触者になって」を読んだ日本の両親と電話で話した時、
両親「日本では、濃厚接触者だよ!隔離しなきゃダメじゃないの?」
私「いや、デンマークでは、濃厚接触者ではないし、2度の検査結果が陰性だった後は普通に暮らしてもいいんだよ」
両親「いや、日本では、そうじゃない、濃厚接触者だ」
私「だから〜、デンマークでは、そうじゃないんだって!」
……と、こんな、くだらない、堂々巡りの言い合いになり、ウンザリしました。
「では」に反応して、誤解するのは血が繋がった家族でも同じです。
「所変われば品変わる」ってことを、素直に受け入れて認めればいいだけなのに、それがすんなり出来ないのは何故なのか?まだまだ熟考が必要なテーマです。
さて、デンマークと日本では状況が違うので、濃厚接触者の定義も違います。
デンマークで、第一号のオミクロン株陽性が確認されたのは、去年の11月28日。
忘年会シーズンと重なって、感染が急速に広がりました。
デンマーク政府の口癖は「デンマークは世界で最も検査している国の一つだ!」ですが、それにしても、2日毎に倍増し、毎日のように新規感染者の過去最多記録が更新されて、その数にはとても驚かされました。
公共交通機関などでマスク着用の義務が再導入されてが気が引き締まりました。でも、危機感はありませんでした。
「ワクチンは効果がある、感染しても重症にはならない」と言う、終始一貫した見通しが政府によって絶えず報道されていたお陰だと思います。
とは言うものの、オミクロン株はワクチン接種、未接種には関係なく猛威を奮い、感染者の増加に伴い、濃厚接触者も増加しました。
その頃は濃厚接触者の定義が今より厳しかったので、接触後できるだけ迅速に、そして再度4日後に、2度受けなければならない検査の結果が出るまでの待機期間、自主隔離しなければならない人があまりにも多く出てしまいました。
そして、社会活動にも支障が出て来ました。
介護施設は介護士不足、保育園は保育士不足、看護師がストライキ中でただでさえ人手不足な病院も、医療従事者に濃厚接触者続出で逼迫しかねない状況でした。
個人的には、公共交通機関、運転士不足で次の電車がいつ来るかわからない!なんて日が続いたのを覚えています。
そんな状況下で、12月下旬に濃厚接触者の定義が変更になりました。
それらが起こっていると同時に、検査の鬼を自負するデンマークは、陽性のゲノム解析検査とデータの分析、オミクロン株の特徴の調査を必死に行っていたようです。
大人のワクチン未接種者や5歳から11歳の子ども対象にワクチン接種呼びかけキャンペーンも行われ、76%くらいで動きが止まっていた数値が動きはじめました。今は人口の82.2%が1回目のワクチンを接種済み、79.6%が2回目の接種を完了済みです。
ブースター接種もバンバン進み、今日の数値によると人口の54.44%が接種済みで、この数値は世界でトップクラスだそうです。
オミクロン株の実態が明らかになるにつれて、専門家からコロナ収束楽観論も呟かれるようになりました。
そして今日現在、たった今ですが、施行中の文化施設やナイトクラブに対するの規制を今後どうするかが、専門家と政治家の間で話し合われています。
昨日の報道によると「オミクロン株は政府の完全な管理下にあり、文化施設に対するなんらかの規制解除は十分に可能だ」と言うことでした。
次女が陽性になって、少々悲観的になっていたので、社会が明るい方向に進もうとしているのに気がつきませんでした。
どうやら1月16日から、映画館、劇場、美術館といった文化施設に対する規制が、どのような条件かはまだ発表されていませんが、少しは解除されることになりそうです。
これは関係者にとって、とても嬉しいニュースだと思います。
最後に次女ですが、2日目から熱は下がり、風邪の症状は続いているものの、それほど辛くないようです。
だから、軽症だ、と言えます。オミクロン株は軽症で済むらしい、と言うことも、これまた身をもって示してくれた次女でした。
ワクチンも効果があったのか?若さも助けたのか?それは私には、いや誰にも、証明出来ません。
追記:
今日午後6時に政府による記者会見が行われ、12月19日以来ロックダウンされていた、映画館、劇場、博物館、水族館、動物園、遊園地などなどの文化施設が、マスク着用、コロナパスの提示等の規制は依然としてあるものの、16日(日)から再開出来ることが発表されました。