封鎖状態に慣れてきたのか、ふと、休暇中であるかのような錯覚に落ち入りがちなデンマークです。
昨日は良いお天気だったので、コペンハーゲンでは海岸沿いに市民が押し寄せてしまったそうで、警察から「外に出るのは良いけれど、あまり人が行かない場所を選ぶように」と警告が出ていました。
森に行っても湖畔に行っても、ジョギングする人散歩する人、木曜日の午後とは思えない、沢山の人とすれ違って、私も心配になりました。
今日も青空なので、散歩は人が少ない別の場所を選ぼうと思います。
さて、主人はSkypeでミーティング、高校生の娘はMicrosoft Teamsでオンライン授業を、中学生の息子は与えられた課題を、せっせとそれぞれの部屋でしています。
そして私は、いつも通りの時間に起きて、出来るだけ決まった時間に決まったことをするようにしています。
家族が家に留まることの利点の一つに、料理にどんなに大量のニンニクを使っても気にする必要がないこと、があります。
お昼ご飯には、サンドイッチに、たっぷりニンニクを入れた日替わりスープを出してます。
そんな、一見のんびりした毎日を送りながらも、忘れられないのは感染の危機で、今私たちが置かれている事態は、本当にシュールだなぁ〜とつくづく思います。
ここ2ヶ月間、私たち家族に起こったことを振り返ると、その全てが、この危機を乗り越えるために、適切なタイミングで神さまが与えてくださった贈り物だったと感じるのも不思議です。
義母が倒れて、市のホームヘルパーと協働で介護のお手伝いをして、少しずつヘルパーを減らして、なんとか一人で生活出来るようになって、愛犬を呼び戻して、市のヘルパーの出入りを完全にやめた、そのタイミングで緊急事態宣言が出ました。
私は感染に注意しながら、今でも毎日義母を訪れ、会話をして彼女の体調をチェックしたり、犬の散歩をしています。それが許される唯一の存在と言えます。
もし義母が2ヶ月前に倒れていなかったら、どうなっていただろうか?そして、もし倒れたのが今だったら?
想像するのも恐ろしいです。
だから、起こったこと、体験したこと全てに、本当に感謝しています。
義母のアパートに自転車で向かう道で、毎朝見る美しい景色の写真を下に載せます。
夜の間に義母に起こったかもしれない辛い状態を想像して、涙しながら走った日もありました。
でも、この光景が広がる角までやって来ると、なぜかとても癒されました。
義父が健在だった頃、一緒に散歩して、彼が好きだった場所だったからかもしれません。
彼が私たちを守ってくれているのかもしれません。
工場の跡は、最近まではテキスタイル博物館だったけれど、今は閉じて(コロナとは関係なく)空の状態です。
すっかり懐いて、私が来るのを楽しみにしてくれている犬と一緒に、この工場跡の周りをウロウロ散歩するのが私の日課です。