捨てたものでもないらしい | 大好きな日々の覚え書き

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デンマークの暮らし、教育、天然酵母、麹、発酵の話、旅行の話、子どもたちを通して知ったバレエのことなどなど、ふと頭に浮かんだこと、思ったこと、感じたことをそのまま綴るブログです。

Pisa国際学力調査の結果が最悪なことが何度かあり、国内で、常に批判の的になっていたデンマークの義務教育ですが、今朝お弁当を作りながら耳にしたラジオのニュースによると、そんなに捨てたものでもない、らしい、ということでした。

というのも、欧州委員会の年次報告書によると、28のEU加盟国とさらに5つの加盟国の中で、デンマークは、読解力、数学的リテラシー、科学的リテラシーの3分野においてエストニア、フィンランド、アイルランドに次いで上から第4番目にランキングされたそうです。

つまり、評判よりも優れている、と評価されたそうで、この件に関して劣等感があったデンマークにとって嬉しいニュースと言えば、そうです。

ダメだ!改革だ!と教育にフォーカスを当ててきた近年だったので、「調査の評価をあげる」という点で、その効果が少しはあったのかもしれません。

でも、教育の実体を反映する調査を行うのは、難しいと思います。

それより私は、30年間母親業をしてきた体験で、今、実感していることを信じています。

私自身、デンマークの義務教育の良さを理解しないで、はじめの17年間は、不満で不満で、驚いたり、呆れたり、文句をブーブー言ったりしながら、子どもたちを学校に送り続けてきました。

デンマークの義務教育の良さが、突然見えたのは、長男が高校を卒業した前後、つまり一人の子がメニューを熟すのを一度見届けた後、今から約11年前のことでした。

子どもが、自分の力で子ども自身を発見して、ありのままの自分を認めて、肯定して、前向きに、自立した、幸せな大人になるように助けるデンマークの義務教育は、悪いものではないな〜〜と、その頃、心から実感して、以来、文句が(あまり)出なくなりました。

教育費の負担がないので、親の経済力には左右されず、日本にはありがちな、親の学歴、親の職業、と言った社会的背景の影響は少なく、皆平等に、その子の志次第で、道を切り開くことができるのは、本当に素晴らしく、世界に誇るべきだと思います(もう十分に宣伝されてるか!?)

こうやって、国に育ててもらった幸せな大人たちが忘れてはならないのは、お返しすることです。そして、それはつまり税金を自分が出来るだけ払うことがその一つではないか?と思います。

さあ、私もその大人の一人、子どもたちがお世話になった/っているので、少しでもお返しできるように、生きてる限り諦めないで、頑張ることにしようっと!