購読している『Berlingske』と言うデンマークの新聞に、ピーター・マーティンス辞任に関するデンマーク王立バレエ団芸術監督、ニコライ・ヒュップの電話インタビューによるコメントが載っていました。
ニコライ・ヒュップは9歳でデンマーク王立バレエ学校に入学して以来、ピーター・マーティンスを知っていたそうです。
NYCBに移籍して、17年間、ピーター・マーティンスは彼のシェフでした。
「ダンサーとして、彼の世話をして、助言して、励まして、支えたのもピーター・マーティンス」で「父親のような存在だった」そうです。
「もしこれが本当のことなら、王の陥落だ、なぜなら彼は王だったからね」
「厳しいところはあったけど、それには理由があった」
「一つの時代が終わったって事だ」「彼が何をした、しないに関係なく、辞職にショックを受けている、奇妙だ」
このように、バランシン の後を継いで、NYCBに数多くの業績を残し、ニコライ・ヒュップ自身のキャリアに大きな意味を持った芸術監督の突然の辞職に、心を痛めている様子です。
でも同時に「もちろん、#MeTooキャンペーンは真剣に取り組まなければならない、これらのことが表面化することが重要」ともコメントしています。
このニコライ・ヒュップのコメントを読んで、私は安心しました。
今回の告発で、バレエ界にあるらしい問題が表面化して、(やっぱりそんな事があり得るのか)と残念に思う反面、(もし改善されるなら表面化して良かったな)と言う意見だからです。
権力を乱用する人、言いなりになるダンサー、役を貰うためならなんでもするダンサー、知っていても黙って見て見ぬ振りをするダンサーがいると言う事です。もちろん全く関係ないダンサーもいるでしょう。
これはどんな世界でもあり得る事かもしれませんね。
でも舞台芸術の世界は少し特別です。
観客がいるからです。
究極の美を求めるなら、裏で何が行われても構わないとは、私は思いません。
一人の人間として尊重される扱いを受けていない人達の踊りなんて、私は見たくありません。
これはデンマークの大部分の観客と共通の考えかなぁ?と思います。
観客一人一人にも権力と責任があると思います。
賢い観客になるように努力しながら、これからもバレエ界を見守って行きたい、と思います。
視力、いくつ?
私は ど近眼です。
おまけに自慢ではありませんが老眼も入ってます。
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