『くるみ割り人形』配役 | 大好きな日々の覚え書き

大好きな日々の覚え書き

デンマークの暮らし、教育、天然酵母、麹、発酵の話、旅行の話、子どもたちを通して知ったバレエのことなどなど、ふと頭に浮かんだこと、思ったこと、感じたことをそのまま綴るブログです。

子ども向けのバレエの公演が全て無事に終わり、バレエ学校は秋休みに入りました。

明日から6日間、目覚まし時計をセットしないで寝坊ができる、なんて贅沢な事でしょう!

そして、秋休みに入る前、バレエ学校から届いた最後の連絡事項は、「『くるみ割り人形』の配役リスト」でした。秋休みが終わるとすぐにリハーサルが始まるので、リストをしっかりみて、気持ちを落ち着けて、心の準備をして来てね!と言う意向だと思います。

デンマーク王立バレエ団では、現芸術監督がNYCB時代に馴染んだバランシン版『くるみ割り人形』を2011年に初演させて以来、一年おきに再演して来ました。今回が4回目の上演です。

当初、「このバランシン版の『くるみ割り人形』はアメリカン過ぎて旧舞台に合わない」と文句を言う批評家もいました。今はコペンハーゲンでもニューヨークと同じく、12月の風物詩の1つになりつつあります。

バランシン版の『くるみ』は子どもが主役を演じ、他にもたくさんの子どもが出てくる作品です。そのため、付属学校があるカンパニーにピッタリです。

デンマーク王立バレエ団でも、以前はバレエ学校の生徒が総出演していました。2011年に初演された時は、それでも足りなくて、プライベートのバレエ学校から助っ人がやって来ました。その後、生徒数が増えたので、前回から7年生以下の生徒だけが出演しています。

娘が3回連続で「兵隊」役だった事は以前書きました。(もし良かったらこちらでどうぞ)前回(2015年)は、「キャンディーの棒」の役も踊り彼女は満足していました。

が、息子は、初めて出演した前回、第一幕では(娘が憧れていた)「パーティーのゲストの子ども」の役そしてさらに(娘が毎回踊った)「兵隊」の役。第二幕では(娘が一度も貰えなかった)「マザー・ジンジャーのドレスから飛び出す子供」の役を貰いました。

親の私は、同じバレエ学校の生徒で、しかも姉弟で、あまりの扱いの違いに複雑な気持ちがしていました。

今回出演するのは息子だけ、私は「息子は主人公「マリー」の弟、「フリッツ」の役を貰うだろう」と予想していました。

そして、予想通りになりました。
つまり、さらに大きな役を貰ったと言う事です。

でも息子が憧れていたのは、前回お姉ちゃんが踊った「キャンディーの棒」の役でした。

「フリッツ」は、第一幕の75パーセントくらいは主役の1人として舞台で活躍します。でも、それは演技で、踊りではないから、少し不安があるのかもしれません。

今まで通りバランシン版で続行するとして、次回2019年に『くるみ』が演目に上がる時、息子は8年生、だから出演しません。それで、今回踊らなければ、「キャンディーの棒」を踊る事はもうないだろう、と計算したのかもしれません。残念で、泣けてくるほど不満だったようです。

「背が低いから「キャンディーの棒」は無理だよ」と警告はしておいたのですが、、、

いずれにしても、贅沢な不満だと思います。そして本人もそれは分かっているようです。

配役発表は複雑です。これは大人になっても続くことですね。