ブルノンヴィルで水ぶくれ | 大好きな日々の覚え書き

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デンマークの暮らし、教育、天然酵母、麹、発酵の話、旅行の話、子どもたちを通して知ったバレエのことなどなど、ふと頭に浮かんだこと、思ったこと、感じたことをそのまま綴るブログです。

今週は、ポワントを履いたハードなリハーサルが連日続いたそうで、娘は足に水ぶくれがいくつも出来ていました。

家に帰って来ると、まるで「戦士の勲章」であるかのように、得意げに血の滲んだタイツを見せてくれる日が続きました。

なんのリハーサルをしていたかというと、「ブルノンヴィル・スクール 月曜日クラス」の特訓でした。昨日の金曜日、下級生に見せるためのリハーサルだったそうです。

下級生に見せるだけにしては、大袈裟な打ち込み方だな?何かあるぞ!とは思っていました。

案の定、下級生、校長先生、先生方だけでなく、バレエ団の芸術監督も見に来て、撮影もされ、とても厳かな雰囲気の中での発表会だったようです。

「月曜日クラス」と書いても、一体なんのことなのか、分かってもらえないと思うので少し説明します。

1894年ー1915年までデンマーク王立バレエ団の芸術監督だったHans Beckは、1890年代、崇拝する師匠ブルノンヴィルのステップが間違えなく受け継がれていくように、ステップのセットとトレーニング、そしてその音楽を「ブルノンヴィル・スクール」としてまとめました。

そしてダンサー達は、週6日のクラス、月曜日クラス1番、2番、3番、、25番、火曜日クラス1番、2番、、、水、木、金、土曜日クラス、というようにしてブルノンヴィルのステップでレッスンしました。

デンマーク王立劇場では、1932年にHarald Landerが芸術監督になるまでは、それが、ダンサー達の唯一のレッスンだったそうです。

バレエ学校では、今はもう、毎日ブルノンヴィル・スクールをする、という事はありません。でも毎週土曜日はブルノンヴィルの日と決まっています。

下に貼り付けるYouTubeの動画は2005年ブルノンヴィル生誕200年記念で収録されたもののセンターレッスン版です。他にバーレッスン版もあります。


そして金曜日、8年生、9年生の生徒は25番まである「月曜日クラス」を、全部踊ったそうです。50分位かかったと言っていました。

少し前から、「月曜日クラス全部覚えたよ!」と嬉しそうに娘は言っていたのですが、私はステップ25セット全部覚えたと理解していなくて、「あ〜そう!」なんて軽く反応していました。

だから、昨日そう改めて分かった時、「へ〜!いつの間にそんなに覚えたの〜〜!」と今更のことながらビックリしてしまいました。

見学した下級生の息子曰く「お姉ちゃんは、上手だった」そうです。

勿論、姉の事は、絶対悪く言わない、忠実な弟です。

でも娘は嬉しかったのか、金曜日の晩、一部を(場所が狭くて踊れないナンバーもあったので)再現して見せてくれました。(水ぶくれが痛かったので、ポワントではなく靴下で!)

ブルノンヴィルのステップは、ステップから音楽が聞こえて来るようで、娘は大好きなんだそうです。上手になったなあ〜!成長したなあ〜!と思いました。

動画長いので、もし良かったら、月曜日クラスだけでもチラッと見てみてください。月曜日だけでも30分以上ですが、、、。ブルノンヴィルってこういうステップなんだ〜!って理解していただけるかもしれません。