『ジゼル』の公開リハーサル | 大好きな日々の覚え書き

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デンマークの暮らし、教育、天然酵母、麹、発酵の話、旅行の話、子どもたちを通して知ったバレエのことなどなど、ふと頭に浮かんだこと、思ったこと、感じたことをそのまま綴るブログです。

秋休みが終わると、例年ですと12月の公演の準備でバレエ学校の子どもたちは大忙しになります。12月はクリスマスシーズン、王立劇場ではファミリー向けの作品が上演されます。

うちの子たちがバレエ学校に通っている間12月に上演されたのは、バランシン版『くるみ割り人形』が3回、クリストファーウイールドン版『眠りの森の美女』が1回、ブルノンヴィルの『民話』が1回、どれも子供が沢山出演する作品で、バレエ学校3年生以上の生徒はほぼ総動員、12月初めのプレミアまでの間は毎年勉強どころじゃない忙しさでした。

が、今年の12月の演目はクリストファーウイールドンの『不思議の国のアリス』子どもの出演は3幕で女王がフラミンゴのバットでクリケットをする場面の玉になるハリネズミの役のみで、公演の影響を受けるのは一部の生徒だけ、と言うことで、どうやらバレエのレッスンと勉学に集中出来る年末になりそうです。

息子は『不思議の国のアリス』に出演します。昨日、休み明けの月曜日には早速衣装合わせがあったそうです。ゴロゴロでんぐり返しをしたりするそうで、練習はもっと12月が近づいてからで大丈夫なのか、いつもなら新しい役を覚えるのに緊張するこの時期、ノンビリしていてなんだか気が抜けてしまいます。(別に、私が覚える訳ではないのですが……)

ところで、今日は29日土曜日に初日の芸術監督ニコライ・ヒュップ改訂版「ジゼル」の公開リハーサルに行って来ました。

デンマーク王立バレエ団芸監の得意技は作品の解釈と物語の時代背景を変えて、衣装と舞台装飾をデンマークのセンスで一新する事です。

今回も音楽はアドルフ・アダンのまま、振り付けもジャン・コラーリ、ジュール・ペローにかなり忠実に、短めにまとまっていました。

今回の公開リハーサルは運良く衣装を着たリハーサルで、新鮮なデザインの衣装を楽しむ事が出来ました。力が入っているだけあってさすがの出来でした。軽そうでダンサーが動きやすそうでした。『民話』の衣装一新も担当したミア・スティーンスゴウが手がけました。それで無意識に比べてしまったのか、1854年に初演された『民話』と1841年の『ジゼル』音楽が似ているところがあるなあっとしみじみ思いました。『民話』はデンマーク人の作曲家ですが、19世紀の響きって本当に良いなあと思います。

ジゼルの視線から見た『ジゼル』を作る、と芸術監督が説明しているのをホームページで読んだので、どんな風に解釈を変えたのだろう?と楽しみにしてました。が、元々タイトルなので解釈を変えようが無かったのか、私にはいつもの『ジゼル』との違いが分かりませんでした。何か違うだろうと思っていたので、これにはちょっとガッカリしました。まあ、私が何も分かってないのかもしれませんが……。

フランス国籍のジョナサン・チェレメンスキーと言う素晴らしいダンサーがいますが、今日彼はペイザンのパ ド ドゥを踊っていました。次にプリンシパルになるのはこの人だ!と予想します。はい、大ファンです。

何よりも、大好きなアメリカ人ダンサーホリーさんのジゼルをリハーサルで観れてラッキーでした。これも「バレエ友の会」の会員だったお陰です!
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ジゼルについて英語で語るホリーさんの動画のリンクを追加で載せちゃいます。