オペラハウス | 大好きな日々の覚え書き

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デンマークの暮らし、教育、天然酵母、麹、発酵の話、旅行の話、子どもたちを通して知ったバレエのことなどなど、ふと頭に浮かんだこと、思ったこと、感じたことをそのまま綴るブログです。

コペンハーゲンのオペラハウス、デンマーク語ではただOperaen(The opera)と言うのですが、去年10周年を迎えたばかりの建物です。海運業の資産家Mærsk Mc-Kinney Møllerとその財団が建て、2005年に国に寄贈した「デンマーク国民へのプレゼント」でした。

オペラ、ドラマ、バレエ、3つの芸術がそれぞれの劇場を持つ事が王立劇場の念願だったので、オペラハウスをプレゼントしてくれると言うのは全く夢のようなお話でした。では、万々歳めでたしめでたし、でお終りだったかと言うと、違ったのです。維持費が莫大で運営しきれない、と言う問題が待っていたからです。「王立劇場の経済危機はオペラハウスの所為だ、要らないから財団にお返ししよう、そうすれば、経費削減だ、人員削除を免れるだろう」なんていう意見を劇場内部の人が書いているのを新聞で読んだ事もあります。

世界的に有名な建築家Henning Larsenの設計したとてもデニッシュデザインな建築自体も、好きという人、嫌いと言う人と色々です。外観は茶壺に似た建築物(*)、内側はウイスキーの蒸留釜に似ているなあ〜といつも思います。球状の光の彫刻は美しく、一面のガラス窓から見る外の景色も大好きです。
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女王陛下宮殿アマリエンボー城が良く見えます。女王様も専用の船に乗ってオペラハウスにいらっしゃいます。

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遠くに見えるのがオペラハウス、手前は船乗り場。

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近づくと入口はこんな感じです。

でも、観客として私はあまり好きではありません。席が舞台から離れすぎていて密着感がありません。(実際には旧劇場と大して変わらないと思うのですが、)それで床席の一番前に座ると、上をグッと見上げる感じで気持ちが悪くなります。後方の床席を選ぶと前に体の大きい人が座ると舞台が見えない席もあります。だからバルコニーを選ぶと、最前列でも遠すぎてオペラグラスが必要です。(まあ私はど近眼でデンマーク人に比べて背が低いというハンディがあるので仕方ありません。)

もうすぐ「白鳥の湖」再初演、今シーズンはオペラハウスで幕開けの王立バレエ団(バレエ団は通常旧劇場がホームベース)。舞台リハーサルも始まってます。実は今日「バレエ友の会」のイベントで招待されてリハーサルを観て来ました。衣装もつけてない、ピアノ伴奏でオーケストラはなし、途中ストップ訂正が入ったりする普通のリハーサルでしたが、そう言うのを観るのも面白いから好きです。

オペラハウスに行く途中気付いたこと!
最初に入札した建設会社が倒産して、一時工事が止まっていた橋が夏休み中に開通していました。それは歩行者と自転車専用の橋で、コペンハーゲンの旧港(Nyhavnニューハウン)とPapirøenと言う島の間に架かっています。そのお陰で船やバス以外でも、歩いて簡単に(旧港から徒歩20分)オペラハウスまで行けるようになりました。(船だと2分で着きます。早いし楽しいのでお勧めです。)
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ヨットが通るので二つ目の橋が上がってしまい10分くらいかなぁ?待たされました。

最近夏に戻ったかのように気温が高いデンマーク(と言っても22°〜24°ですが)、こんな秋晴れの日には、観光で有名な旧港を通ってのんびり散歩しながらオペラハウスに行くのも気持ちいいものでした。
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(*)以前オペラハウスの胴体のガラスの部分が腹巻に似ているだなんだと書きましたが、訂正しました。