◆今月のmwe交流会のテーマは?
今月のmwe交流会のテーマは、
健康の定義(肉体的・精神的・社会的に良好な状態)に沿った生活を営むために…
『ココロとカラダを整える食と栄養を学び、食のリテラシーを高めよう!』です。
WHO憲章では、“健康”の定義は『健康とは、肉体的・精神的および社会的に完全に
良好な状態であり、単に疾病または病弱の存在しないことではない』とされています。
一方で、労働者を含めた生活者のメンタルヘルス不調が問題視されている現状です。
WHOとILO(国際労働機関)が公表したデータでは、うつ病や不安症による
労働損失日数が約120億日/年であり、経済損失は約1兆㌦とされています。
今月の交流会では、メンタルヘルスの維持・向上に食のリテラシーを高めることの
有用性を実感頂けるような場にできればと考えています。
交流会後半には、“デカトワル”のコンビとして元刑事と元不良がそれぞれの経験から、
何を食べるか?どのように食べるか?がココロとカラダに影響を及ぼし、場合によって、
犯罪を起こす心理状態になってしまうことの啓発活動をご紹介しました!
今月の交流会もよろしくお願いいたします!
◆理事長によるmweフィロソフィの共有
毎月、交流会の始まりは、mwe杉田理事長によるmweフィロソフィの共有からです。
mwe活動で大切にしている理念(「利他」「協働」)を異なる側面からお話する時間です。
日頃、仕事に追われて、忘れている「大前提」「原理原則」に立ち返る時間になっています。
今月のテーマは、『その「気持ち」(『思い』)をカタチにする』です。
◆財団交流会 講演①◆
テーマ :「 メンタルヘルスを保つために 」
~埼玉県立精神保健福祉センターの事業について~
講 師 : 埼玉県立精神保健福祉センター 企画広報担当 主査 福吉優子様
冒頭、埼玉県 福吉様より、「埼玉県立精神保健福祉センターの事業/メンタルヘルスを
保つために…」解説を頂きました。
<埼玉県立精神保健福祉センターとは?>
埼玉県立精神保健福祉センターとは、県民の精神保健の向上・精神障害者の福祉の増進
及び社会復帰の支援を図る総合的な施設であり、保健所・市町村保健センター・地域の
関係機関との連携のもとに精神保健福祉の向上を推進しています。
なお、さいたま市については指定都市であるため、独自でこころの健康センターを
設置しています。
精神保健福祉センターには、「精神保健福祉部」「社会復帰部」「精神科救急情報部」
の3つの部があります。
『精神保健福祉部』
:精神保健福祉の総合的技術支援・メンタルヘルス対策の推進を行います。
具体的支援は、精神保健福祉相談・地域支援・普及啓発です。
子どもの場合は“不登校” “引きこもり”、大人の場合は“親の認知症” “アルコール依存症”
などの相談が寄せられます。
「精神保健福祉相談」
埼玉県民(さいたま市を除く)の方が対象で、精神保健福祉に関する問題を抱える
本人又は家族の方を対象に相談援助を行います。
〇来所相談(電話による予約が必要)
〇電話相談(埼玉県こころの電話)048-723-1447 平日:9時~17時
「地域支援」
精神保健福祉に関する知識の習得や相談技術の向上、関係機関相互の連携を深める
ことを目指し、地域における精神保健福祉の推進を支援しています。
○保健所、市町村等への技術協力、事例検討会の実施
○精神保健福祉専門職向けの研修の実施
○家族会、自助グループなど関係団体への支援
○地域精神保健福祉活動に関する調査・研究
「普及啓発」
○広報誌やリーフレットなどの発行
○精神保健福祉に関する普及啓発媒体(DVDなど)の貸出
○心の健康づくり推進事業講演会の開催
『社会復帰部』
:精神障害者の社会参加の促進・復職支援・自立訓練の提供を行います。
具体的支援は、精神科デイケアの運営で「社会参加支援コース」「復職支援コース」
があます。
「社会参加支援コース」
スポーツ、料理、創作活動等のプログラムを通して、対人関係能力や場面にあった
適切な表現方法を身につけるように支援を行います。
対象は、義務教育以降(18歳)~60歳手前までの方々。
「復職支援コース」
うつ病や双極性障害などの気分障害により病気休職中で、職場復帰を目指している方
を対象に、復職への準備を整え、再発(再休職)を予防するためのプログラム活動を
通して、復職への支援を行います。
最近は20代の支援者が急増中。コロナ禍、オンラインのみのコミュニケーションが
続いたことで適応障害になってしまった方、学生時代から挫折した経験が無いまま
社会人になり初めて挫折を経験した方の支援が増えています。
『精神科救急情報部』
:精神科救急情報センターの運営を行います。夜間・休日に精神疾患を有する方や、
そのご家族等から緊急的な精神医療相談を電話で受け付け、必要に応じて医療機関の
紹介等を行います。埼玉県とさいたま市が共同で運営しています。
精神科救急電話 048-723-8699
月曜日~金曜日 17:00~翌日8:30
土曜日・日曜日・祝日 8:30~翌日8:30
<メンタルヘルスとは?>
メンタルヘルスとは、「こころの健康」のこと。生活していくうえで身体の健康は
もちろんのことこころも元気であることが大切です。
メンタルヘルスを保つためには、自身のカラダが発しているストレスサインを早めに
気づき、ケアが必要です。カラダが発しているストレスサインには、以下があります。
(“カラダ”が発するストレスサイン)
• 眠れない。入眠困難…
• 身体(頭、首、肩、胃、腹)が痛くなる。
• 白髪が増える、円形脱毛症。
• 耳鳴り、難聴…
• 目がピクピクする
• 下痢、便秘。
(“ココロ”が発するストレスサイン)
• イライラしやすくなる。
• 食欲がない。味がしない…
• 集中力が無くなる。ソワソワ…、モヤモヤ…。
• やる気が出ない。
(“行動”に現れるストレスサイン)
• お酒や煙草の量が増える。
• 買い物、ギャンブルが増える…。
• 普段できていたことができなくなる…。
上記のようなストレスサインに気づいた時には、早めの休息や息抜きなどで
セルフケアをしていきましょう!
<メンタルヘルスを保つための具体策① “睡眠”>
メンタルヘルスを保つためには、十分な睡眠が欠かせません。
日本人は世界的に見ても“寝ない”“睡眠時間が短い”というデータが出ています。
そこで、睡眠の質を高めるためのポイントを以下に記します。
①ある程度、決まった時間に寝起きする
②朝起きたら、光を浴びる(起床後2時間以内、30分以上)
③夜寝る1時間前には、あかりを暗くする
④眠れなくても、時計は見ない
⑤たくさん眠らなくてはと欲張らない
⑥食事にも気を付ける
この他にもスマホを寝室に持ち込まない(デジタルデトックス)も重要ですね。
いかがでしょうか?今晩からでも出来ることがありそうですね。
<メンタルヘルスを保つための具体策② “自分時間の過ごし方”>
メンタルヘルスを保つためには、メリハリのある時間の過ごし方が必要です。
皆さんは自分時間の過ごし方を気にしたことはありますか?
過ごし方1 だいたい決まった時間に起きる・寝る/散歩や軽い運動をする
→ 「面白い」「面白くない」だけではない多くの人には、
生活にある程度の「しばり」が必要です。
過ごし方2 趣味には「終わり」があるのが原則
→ 一日中酒を飲んでいる、一日中寝ているなど、
ダラダラには注意が必要です。
<メンタルヘルスを保つための具体策③ “アルコールとの付き合い方”>
昔から酒は百薬の長といいますが、アルコールで怒りや辛さを紛らわすと、睡眠の質の
低下・依存性の形成につながり、うつ病などのこころの病を引き寄せるリスクがあります。
飲酒量(純アルコール量)が少ないほど飲酒による疾患リスクが少なくなります。
今年、厚生労働省が発表した「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」では、
純アルコール量20gが大腸がん・脳卒中などの疾患リスクの摂取ラインとされています。
(純アルコール量の計算方法)
ビール500mlに含まれる純アルコール量は?
お酒の量(ml) × 度数(%) × アルコール比重(0.8) = 純アルコール量(g)
500ml × 0.05 × 0.8 = 20g
今晩の晩酌で「今日のアルコール量」を計算してみて下さい。
なお、お酒が体から抜ける時間は、純アルコール20gの場合、体から抜ける時間は
最低でも4時間かかるといわれています。
このサイトのご覧の皆様は、自身が発するストレスサインに気づき、早めのケアを
心掛けて頂きたいです。そして、ちょっと気になることがあれば、
埼玉県立精神保健福祉センターにまずは電話から初めてみて下さい。
◆財団交流会 講演②◆
テーマ :「 元刑事(デカ)と元不良(ワル)による犯罪心理と栄養 」
~食の乱れはココロとカラダの乱れに…。食習慣の整え方~
講 師 : “デカ” BeanBros株式会社 代表取締役 阿部佑介様
“ワル” 一般社団法人ホリスティックフェローズ 代表理事 串田大我様
後半は、“デカトワル”のコンビとして元刑事と元不良がそれぞれの経験から、
何を食べるか?どのように食べるか?がココロとカラダに影響を及ぼし、場合によって
犯罪を起こす心理状態になってしまうことのメカニズムについて解説いただきました。
<デカ:阿部さんの変わったキャリア>
18歳で警察学校に入った阿部さんは交番勤務を経て、19歳の若さで特殊部隊SATに
入隊します。平均年齢が27,28歳という中で19歳の阿部さんは最年少でした。
私たちが知っているサバイバルゲームとは別世界の中、体力的にも精神的にも厳しい
訓練を積んでいきます。いまの優しい表情とは全く異なる姿が記録されています。
その後、25歳の時に刑事の道へ進み、暴行・強盗・暴力行為などを担当する捜査第一課
(刑事部特殊部隊ART)に配属されます。特殊部隊での経験を活かし、拳銃や刃物が
行き交う危険な中、命を懸けて現場を制圧してきました。
そして、34歳の時、広域緊急援助隊小隊長(警部補)で退官をすることになりますが、
阿部さんが現場勤務時代からずっと疑問に感じていた“ある思い”を胸に独立
(BeanBros㈱ 創業)します。
その思いとは、『犯罪心理と栄養状態には関わりがあるんじゃないか?』というものです。
この疑問は、交番勤務時代の性犯罪者(10代の若者)の取り調べをする中、芽生えた
ものでした。若い女性が被害となる連続性犯罪事件が発生し、犯人を確保・取り調べを
してみると食事が乱れている様子をありありと実感するのでした。
10代の若者に『何を食べたい?』『好きな食べ物は?』と聞くと、寿司・ハンバーグ
などのメニューを応えるものですが、彼の場合は、『000カップラーメンの塩味』
『カップ焼きそば000』と具体的な商品名を答えたのでした。そして、飲み物は
『甘い炭酸飲料』を常に飲み、砂糖を大量に摂取している状態だったのでした。
この時の体験から阿部さんは『食事が乱れると、心が乱れて、犯罪のハードルを容易く
超えてしまうのではないか!?』という仮説を持つようになります。
<ワル:串田さんの変わったキャリア>
幼少期に父親のDVなどで家庭に居場所がなく、不良たちと付き合い、12 歳でバイク窃盗
の補導、少年鑑別所、闇金融勤務、少年刑務所などを経験します。そして、服役中に
お父様の死を知り、世の中の役に立つ人間に生まれ変わることを決意します。
串田さんの出所日は、偶然にも「串田さんの誕生日」でもあり、まさに生まれ変わり、
やり直しのターニングポイントとなります。
その後はホリスティック栄養学と温熱施療に出会い、知識ゼロの状態から地道に学び続け、
認定資格を取得します。現在は、埼玉県羽生市に温熱療法&栄養療法のサロンをオープンし、
人を癒す道に進みます。「実体験を踏まえた語り」で犯罪の減少と更生支援に貢献したい
という想いで活動中です。
<直感・仮説から確信へ…>
いまでこそ、私たちは
『食・栄養・食習慣がココロとカラダに影響を及ぼすんじゃないか』
『食が乱れると、心が乱れて、犯罪のリスクが高くなるんじゃないか』
に対して、
『そうかもしれない…』
と肌感覚で納得できますが、まだまだ、日本にはこの関係性・関連を裏付けるデータ
(エビデンス)が無い状況です。
そこで、阿部さんは交番勤務を続ける中、アメリカの最先端の栄養学を学びます。
アメリカでは生活習慣が心・身体・精神へ多角的に影響する研究が進んでいました。
さらに、栄養と犯罪行動についても研究・論文が多数あり、それらを基に自身の疑問を
一つひとつクリアにしていきます。
例えば、過去の研究データをひとつご紹介します。
70年代のアメリカで、執行猶予付きの有罪判決を受けた成人犯罪者の再犯率を比較する
研究が行われました。A群、B群に分けられ、一般的に行われているカウンセリング、
社会福祉サービスを行い、年齢・性別・犯罪経歴はほぼ同じ条件としました。
ただ、ひとつだけ異なるのは、B群には“食事のアドバイス”を行ったことでした。
さて、実験の結果には大きな開きが現れたのでした。A群の再犯率が33.8%であった
のに対して、B群は11.7%と再犯率が1/3まで激減したのでした。この結果から、
日本でも早く同じような食習慣を整える施策を取り入れて欲しいなぁと思いました。
<心が乱れる食習慣、二つの事例>
続いて、心が乱れる食習慣の事例として「砂糖の採り過ぎ」「孤食・コミュニケーション」
の解説がありました。
砂糖の採り過ぎが心に影響を及ぼす研究として、アメリカの少年院での事例があります。
矯正施設の少年を対象に減砂糖食に切り替えたところ、トラブルの発生が80%減少し、
そこ後も暴行・窃盗・命令拒否が70~80%も減少します。これまで突発的な行動で
犯罪を起こしてきた彼らが、落ち着きを取り戻したのでした。
減砂糖食とは・・・
・自動販売機のソーダやコーラを果汁ジュースに切り替えた
・食堂のテーブル上の砂糖をはちみつに切り替えた
・砂糖を加える調理法を止め、野菜や果物のジュースを煮詰めて甘くした
などの工夫がなされました。
私たちもちょっとした工夫で砂糖を減らすことができそうですね。
この他、マウスの実験で思春期に沢山の砂糖を与えたマウスに精神疾患が見られ、
脳の血管に障害が見つかった事例が紹介され、砂糖の過剰摂取と精神疾患の
関わりが発見されました。
次に孤食・コミュニケーションが心の乱れに繋がる事例です。
アメリカの中高校生4734名を対象とした調査では、家族との共食頻度が高い生徒は、
「タバコ・アルコールの摂取」「自己肯定感の低さ」「抑うつ症状」「成績の低下」
「自殺観念」の割合が低い結果となりました。
日本でも文部科学省「児童生徒の心の健康と生活習慣に関する調査」から、
心の健康が満たされている生徒は1人で食事を取ることが少ない結果になっています。
何を食べるか?と共に誰と食べるか?も重要になるんですね!
<身近なところから食習慣をちょっと変えてみる>
ただし、『そうは言っても食習慣はなかなか、変えられないよ!』という方へ。
阿部さんから身近なところから、ちょっと変えるアドバイスがありました。
変化1:菓子パン・サンドイッチ ➡ 麦ごはんとみそ汁
変化2:コンビニおにぎり・カップラーメン ➡ 麦ごはんおにぎり、魚、野菜のおかず
変化3:ラーメン・チャーハン・餃子セット ➡ 野菜炒め定食・五目焼きそば
変化4:食後の甘い物 ➡ ヨーグルト・フルーツ
いかがですか?いきなり、カップラーメンからビーガン食に移行するのはハードルが
高いですが、上記のちょっとした工夫であれば、今日のお昼からできそうですね。
最後に阿部さんからは、『食事を整えることは、食べたいを我慢するのではなく、
食事の選択によって、安定した心になれる』というコトバがありました。
私も『もしかしたら、いま、イライラしているのは最近の食生活のせいかなか?』
と自分の感情の変化が、自分の行動に依るものかもしれない…、
と振り返ることができると思いました。
<「デカトワル」が映画化!?>
阿部さんと串田さんのこれまでの軌跡をまとめた書籍『デカトワル ~人生を変えた
ホリスティックとの出会い~』をモデルにした映画制作プロジェクトが始動しました!
阿部さん役・串田さん役を担う俳優は誰でしょうね?今から楽しみです!
書籍『デカトワル』は以下のサイト(BOOKWAY)からどうぞ。
main_page=product_info&cPath=14&products_id=1486
最後に今回のご講演のまとめとして・・・
元刑事の阿部さん、元不良の串田さんという真逆の人生を歩んできた2人が様々な
人生経験を通し、たどり着いたのがホリスティック栄養学でした。
ホリスティック栄養学は、単なる食品栄養素の知識に留まらず、消化吸収のメカニズム、
心身の相互作用など、人間丸ごと全ての関わりに焦点を当てた全人的栄養学です。
『食・体・心は全てつながっている』
日々の食習慣や思考のパターンがどのように体や心に影響を及ぼし、人生にどのように
作用するのか、これらの疑問を探求してきました。阿部さんが取調べた犯人の食生活や、
串田さんの周囲の環境が持つ特徴など、二人の経験を通じて、ライフスタイルと
栄養の深い関連性に光を当てています。
阿部さん・串田さんがデカトワルの講演でお伝えしたいことは以下の2つです。
1点目は、「少しの知識と意識改革が人生に大きな変化をもたらす」こと。
2点目は、「人はいつからでも変われる」という希望です。
mweでは引き続き、デカトワルのお二人の活動をベンチマークして皆さんにも
情報発信をしていきたいと思います。
【デカトワルの活動情報】
◆デカトワルWeb ページ
デカトワルの活動についての概要や、過去の開催履歴、講演開催予定などを掲載。
デカトワルについては、まずこのWebページをご覧ください!
https://dekatowaru.my.canva.site/top
◆YouTube「デカワルTV」
一般社団法人Japan Holistic Fellows で運営するチャンネル。
デカトワルの活動の様子やホリスティック栄養学に関する学びの動画を発信。
https://www.youtube.com/@AbeConTV/videos
◆公式ライン
デカトワルの講演情報を随時更新しています。
お近くでの講演をお探しの際は、こちらから情報を得ることができます。
https://lin.ee/pT4vTR6 (LINE ID:@682drkic)
◆インスタグラム
過去の開催の様子や、開催予定を発信しています。
ときどきデカトワルの日常の様子もストーリーズで発信しています。
https://www.instagram.com/deka.to.waru/ (アカウントID:@deka.to.waru)
次回、6月度mwe交流会は、6月18日(火)開催です。
<交流会テーマ>
人々が持つ様々な個性や違いに関わらず、暮らしやすい社会づくりのために…
『“ユニバーサルデザイン”と“パラスポーツ”の理解を深めよう!』
私たちの街には、子どもから成人、お年寄り、男性・女性、外国人、車いすを利用する人、
視覚障がい者、聴覚障がい者、そのほか外観では分かりにくい障がいをお持ちの方、
妊産婦、ベビーカーを押す人など、いろいろな人が暮らしています。
こうした年齢、性別、文化、身体の状況など、人々が持つ様々な個性や違いに関わらず、
最初から誰もが利用しやすく、暮らしやすい社会となるよう、まちや建物、もの、
しくみ、サービスなどを提供していこうとする考え方がユニバーサルデザインです。
さて、日本WHO協会の発表によると、現在世界では約13億人が、何かしらの障がいを
抱えながら生活しています。これは実に全人口の16%に当たる人数であり、
6人に1人が障がい者ということになるのです。
また、令和5年版 障害者白書によると、日本国内には436万人の身体障がい者、109万
4千人の知的障がい者、614万8千人の精神障がい者が暮らしているとされています。
この数は日本人口の9.2%に該当し、多くの方が障がいと向き合いながら生活している
ことを示しているのです。
今月の交流会では「誰もが暮らしやすい社会づくり」のために“ユニバーサルデザイン”
と“パラスポーツ”の二つの切り口から私たちの視点・視野・視座を拡げるような場に
できればと思います。
<講演>
講演① 「もっと知りたくなる!“パラスポーツ”」
~障がいの有無に関わらず楽しめるスポーツを知ろう!~
講 師 埼玉県 県民生活部 スポーツ振興課 パラスポーツ担当
主幹 渡辺 由起子 様 主事 楯 明希子 様
講演② 「“ユニバーサルデザイン”について」
~年齢・性別・能力の違いに関わらず全ての人が暮らし易い社会へ~
講 師 埼玉県ユニバーサルデザイン推進アドバイザー 栗林稔昌様
(埼玉県 県民生活部 文化振興課より講師派遣)