「翻弄」ゆらぎ186『いま、会いにゆきます』 | jks & …muuminのブログ

jks & …muuminのブログ

チャン・グンソクうなぎ

妄想の小部屋。少々腐入りです。

苦手な方はスルーしていただきますよう

ご注意ください。

ご訪問してくださるみなさまに心から感謝とお礼を申し上げます。


。。。。。。。。。。

Be with you

あなたと一緒に・・・ 其の19

。。。。。。。。。。




It is continution

続きをどうぞ・・・





「・・・ソギ・・・大丈夫か」



ぼくは右肘を付いて起き上がろうとした。


ビョンゴンさんは、そんなぼくの、ベッド
の反対側へ廻り、点滴の管を注したぼくの
体を支えて、枕を2つ、背中にあててくれた。


躊躇うような、困ったようなビョンゴンさ
んの眸が、ぼくを見降ろしてる。


ぼくは、ただ一心にビョンゴンさんを見つ
めていた。


ビョンゴンさんは首を横に振って、白い歯
を見せると、見舞客用の椅子を運んで来て
、窮屈そうに腰を下ろしてぼくに向き直った。





「・・・ぅ、んっ!・・・」


ぼくを見つめながら咳ばらいを一つして、
緊張を解き、話し始める。



「中東へ・・・行った時・・・もちろん、
仕事で、だ・・・」


ぼくは、思わずビョンゴンさんを見た。



「・・・去年、ドバイからキプロス島へ・・・
貿易の現地調査に行った。ドバイの空港で
、荷物の積み込みで2時間待たされ、俺は
ロビーをぶらついていた。その時、ソギ、
お前を見掛けたんだ・・・」


ぼくは、パチパチと瞬きをして、ギュッと
眼を瞑り、両手でこめかみを押えた。

まだ、ちょっと頭が痛い。




「驚いたよ。あの時は家に居て、朝、学校
へ行くソギを見送ったんだから・・・」



うんうん、ぼく、覚えてる。

ぼくが頷くのを見て、ビョンゴンさんは話
を続けた。



「追い駆けたんだ、直ぐに・・・でも、見
つけられなくて・・・俺は、見間違いか、
デジャヴか、と思った。」


ビョンゴンさんが、ため息を吐いた。
遠くを見るように目を細めてる。


ぼくが黙っていると、大丈夫か確かめるよ
うに、ぼくの顔を覗き込んできた。


見つめられて、ぼくは何故かうろたえて、
下を向いた。


「そうして・・・キプロス島に着いたら、
今度はガイドが2時間も遅れると連絡して
きた。俺はスタンドバーへ行った。そこは
ノンアルコールの飲み物も扱っていたから・・・」



ビョンゴンさんの咽喉仏が上下する。

ぼくは、ゴクンと唾を飲み込んだ。


これから、本題に入るのかな?
ぼくの背筋が伸びた。



「・・・そこに・・・また、ソギが居たんだ。明らかにしたいと思った・・・」


ビョンゴンさんは、眉間にたて皺を寄せ、
眼と眉をくしゃくしゃにして、頬から唇を
微笑った
のかと思うように歪めた。


「有り得ない!・・・こんなことは・・・
そう思った」


どういうことなの?


「・・・声を掛けようとしたら、その子に
電話が掛かってきて・・・それで・・・行
ってしまったんだ・・・俺は、気になって
、帰ってから一人で調べた」



震えがきそうになる。

知らなければいけないことがたくさんあ
る。



考え始めて、ビョンゴンさんの虚ろに見え
る表情に出会ってしまった。

彼は、ぼくの視線に気づいて、慌てたよう
に顔をそむけた。



「・・・それで・・・どうなったの?」





ビョンゴンさんの調べによると、母は、一
卵性双生児で、妹が居たらしい。妹は、子
の無い親戚の養女になった。


母は、その事実を知らなかったのではないか、と思う、とビョンゴンさんは言う。


ソギは、もしかしたら双子で産まれたのでは?
そう考えて調べを進めたら、意外な事実が
現れた。



母は凍結受精卵で、ぼくを出産した。
両親は医師の勧めに従ったのだ。



「それで、俺は医者を探した。当時の様子
を訊きたかったから・・・」


どうしても、ソギは双子だったのではないか、と疑っていたビョンゴンさんは、当時
の医師を探し出した。



ここまで聞いて、ぼくは、やはり、疲れて
しまったのだと思う。頭がフル回転してる
。心が追い付かない。



「・・・ソギ、続きは少し休んでからにし
よう」


ビョンゴンさんは、相手を思い遣ることに
長けている。でも、ぼくは続きが聞きたか
った。



医師の話では、受精卵は細胞分裂して、2
つになっていた。一度目は失敗して、二度
目で成功して、ぼくが産まれたと・・・


「だが、変なんだ。ソギの生年月日と、一
年あまりずれていたんだ・・・それで、俺は、誰に受精卵を渡したのか訊いた。その
答えが・・・ソギの母だと・・・言い張っ
て譲らない・・・」



それで、いろいろ調べているうちに、母が
一卵性双生児だったと解ったらしい。


「医者にも区別がつかない訳だ・・・」


ビョンゴンさんは、悩ましい顔をしてる。
ぼくは、もう一人のぼくに会ってみたいと
思った。




「その子は・・・今、どこに居るの?」




。。。。。。。。。。




ソギ!・・・

俺は、何と答えれば良い?・・・



俺は、しばらくぼんやりしていた。



可哀想に。

ソギと同様に、可愛らしくて、華奢で、ち
ょっと生意気で、純粋であったろう、もう
一人のソギの未来が失くなったなんて、ど
う説明したらいいのだろう。



そのことに・・・

黒い男が関わっていたことを・・・





俺は、どこからか聴こえてくるピアノの音
に耳を澄ませた。









to be continued



今日もお付き合いいただいてありがとうございました。
いつもいいね!やペタ、コメントをありがとうございます。


※アメンバー申請について・・・


アメ限の記事は書いておりませんが、申請され
る時には、一言、コメントをいただけると嬉し
いです。


メッセージは読めるのですが、返信ができない
状態が続いております。

コメント欄を使っていただけると幸いです。
よろしくお願いいたします。



お話し変わって・・・


Nelson Diary。。。

まだ観れてません( ;∀;)💦


いつ観れるんだろう?・・・





あんにょ~ん♡