東シナ海流73 砂浜の巨大ホオジロザメ | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

永田浜に巨大なホオジロザメが打ちあがっていた。

カラスが群がるホオジロザメの体長は5m、重さは1トンを超えていた。

戦って勝てる相手ではないが、やってみないとわからない。

 

ユンボーで穴を掘って埋めたが、集落の目の前であり道路からも見える。

身近な場所でとんでもないことが起こるのが屋久島であり、数百mの深い海からいきなり九州でも最高峰の岩山が突きだしたのだから旅して来た巨大回遊魚もぶつかるだろう。

 

ヤマハの宿泊施設が面したこの浜によく潜っていた。

小学校低学年の時は海や川で泳いで遊ぶことはあったが、それ以降はなかった。

水に入るのはすべて狩りが目的であり、プールや海水浴に魅力は感じなくなっていた。

 

潜るのは大半が岩場であり、砂場の場合は相当沖へ出て深く潜り獲物を探した。

そんな時にこんなでかいホオジロザメに出くわせば・・

まあその時はその時だな、この打ちあがったサメを見て潜水を止めることはないが、夜間潜水は要注意だな。

 

周囲が外洋に面した屋久島には海水浴場として鮫除けフェンスで囲えるような湾内はなかった。

天候次第でどこも大荒れになり巨大な波が押し寄せ潮の流れも速かった。

本土ならどこも遊泳禁止になるのだろうが、地元の人は気にせず何処でも泳いでいたがサメの被害は聞かない。

 

大型台風が来れば、船舶部門の60トンの大型クルーザーは一湊の漁港や宮之浦港では持ちこたえられず、片道3時間の鹿児島港まで避難していた。

 

サメが多いから必ず人が襲われるとも限らない。

魚や海亀やアザラシなどエサはほぼ決まっていて、間違えて人が襲われることもあるが体験から、好奇心は見せるが知らんぷりして通り過ぎることの方が多い。

 

余程腹を空かせて飢えていればそうとも限らないだろうが。

そんな時は「苦しい時のサメ頼みラブラブ」か「腹を据えてのバトルメラメラ」しかない。弱点は目のみ・・

どちらもイヤなら屋久島で泳ぐときは沖に出ないことだな。

ホオジロザメ、一度食べてみたいがまだ食べたことがない。

 

先の赴任地であるトカラ列島は黒潮本流に突き出た火山島で岸寄りの巨大魚に事欠かないが、屋久島も黒潮本流に近く条件は大差ない。 住人は多いがトカラと同じようにサメ以外の巨大回遊魚も集まって来る。

 

島の中心であり、フェリーが発着する宮之浦港の防波堤で、来る日も来る日も大きな浮きを沖に向かって投げ続けた男がいた。

エサはムロアジの一匹掛けで狙う魚は・・カジキ叫び

防波堤からカジキの浮き釣り汗など聞いたこともないが、男はバカにされながらも投げ続けカジキを仕留めた。

フェリーの発着時だったら皆さんびっくり仰天、大喜びしただろうな。

 

通常の釣りをしていてバショウカジキがここを縄張りに回遊してくることを知り、狙いを絞ったらしいが、執念だな。

バショウカジキは剥製でも知られるが、背びれがバナナの葉に似たバショウ(芭蕉)のようで、3mで20キロ代の小型のカジキだ。

釣り具屋さんに魚拓が貼ってあったが、23kg、釣り場・宮之浦防波堤・・と書いてあるのが面白い。

 

永田灯台の崖をロープを伝って降りて磯釣りをやっていた地元の3人組が釣りあげたのは巨大カンパチで、引き揚げられず2人が陸から引き揚げ、一人が海に入り押し上げて回収したと言う。

内臓を出して3分割、3人で背負って崖を上り、持ち帰って計量したら90キロ。

内臓入れたら百キロ近くと・・釣った当人から聞いた。

 

本人が言うから間違いないのだろうが、調べると・・

記述があった。

カンパチの成魚は全長1m前後。最大で全長190cm・体重80.6kgの記録があり、アジ科の中では同属のヒラマサに次ぐ大型種。また、魚拓寸で200cmの記録が屋久島にある。

 

広大な永田浜はウミガメの産卵場であり、毎年数え切れないほどのアオウミガメが産卵に上陸してくる。

宿泊していた小学生達を施設の前の浜でのキャンプファイヤー体験に案内。

 

ウミガメの産卵場に当たらないよう相当陸寄りの草むら近くでやったのだが、途中で子供達の歓声が上がった。

足元から子亀が次々に這い出して来たのだ。

 

皆大喜びだったが、焚火が産卵地の真上でなくてよかった。

あのホオジロザメが浜辺をヒレ出して泳いでなくてよかった。

 

それから小亀達が必死で海へ走る姿を見守った。

暗くて鳥もいないのですべて安全に海へ帰れた。

夏休みの素晴らしい体験になったことだろう。

 

 

ヒットしたサメの映画で「ジョーズ Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ」があり、映画としてはとても面白かったが実際あのような行動はあり得ない。

襲撃は空腹時の捕獲本能であり、故意に船や施設への攻撃が出来るほど知能は進んでいない。 魚類なのだから。

人間が故意に傷つければ噛みついては来るが・・

映画のせいで危険生物として世界各地で大量のサメが命を落とした。人を襲えないサメも大量に。

しかしフカヒレだけの為に狩られ肉は捨てられるサメの量は比較にならないほど多い。

海の食物連鎖の頂点に立つ鮫にとってはどちらも災難だろうな。

野人はサメが嫌いではなく同じ生き物として見ている。

 

 

永田浜

 

 

 

 

 

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