省エネ根性のシャリンバイ | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

 

 

 

 

 

マリンビレッジの調理場前にもシャリンバイが自生しているが、このシャリンバイの群生地を海岸防風林で見つけた。

 

バラ科の常緑樹シャリンバイの雰囲気は庭木によく使われる「モッコク」に似て、別名は「ハマモッコク」

枝葉が車輪状に輪生、花が梅に似ているので車輪梅と名付けられた。

 

10月から11月に直径1cm近い実が黒熟する。

渋みがあって食用にはされず、木の実図鑑にも載っていないが熟すとほんのり甘く、エノキの実同様におやつとして食べた子供達も各地にいる。

 

何処このシャリンバイを省エネ根性メラメラとお野人は言うのか、しかも開いた口が塞がらないくらい、他に例がないくらい、あきれるほど省エネに徹している。

 

果実は種を動物に託して運ばせる為に熟して甘くなる。

動物とは鳥を中心とした動物達であり、それぞれの種が独自の工夫を凝らしている。

ドングリ類のように果肉を省略、種を大きくしてリスをはじめとするげっ歯類と契約した樹木もあるが、昆虫や鳥をアテにして花と果実を仕上げる種が大半だ。

 

基本は最低限の果肉・糖分で種を運ばせる省エネであり、人間が交配して作り上げた「果肉どっさり種ちょっぴり」や「種なし」など野山には存在しない。

まあ・・人間の都合の産物だな。人間の都合は野菜やペット類も同じ。

 

しかしこのシャリンバイの省エネは半端ではない。

あきれるどころか厚かましさグラサンを通り越している。

見た目はブルーベリーのように美味しそうに見えるが、食べると9割はでっかいタネビックリマーク

しかも果肉がほとんどなく皮しかなくやや渋い。

ほんのり甘味はあるが詐欺ではないか・・・ドクロ汗

 

しかもだな・・・これでもかと言うほど鈴なりでどっさり実を付けている。

こんな割に合わんもん誰が食うかビックリマーク ・・・と言うほど、年末から正月にかけても長期不動在庫の実がどっさり余っている。

この種ごと食えるのは小鳥ではなくヒヨドリやツグミなどの中型鳥で、たまに食っているのを見かけるが、旨いというより仕方なく食っているようだな。

 

お野人・・このシャリンバイの雑さ、厚かましさの根拠が先日わかった。

シャリンバイは本当に賢いドキドキ この知恵はいただきだな叫び

 

何故秋に熟す果実が年を越してまでどっさり実を付け続けるのか。

年内には実もたいして落下せずに現役。

他の美味しい木の実が食べ尽くされ、食料のない冬場を狙った作戦だな。

だからあわてることなくどっかり構えている。

1月2月と推移を観察してみよう。

 

冬場には貴重な食料となり、何とか食えれば鳥は文句言わない。

しかし、賢い反面、悪どいブラック樹木のようにも感じる。

鳥が冬場に消化出来ない種類を食べるのはエネルギー摂取の為であり、そうするとこのデッカイ種でも気にせず問題ないのかもな。シャリンバイは鳥類に大きく貢献している。

まあ甘い果肉が多いに越したことはないのだが。

山の渋柿も同じ作戦だが、熟すと甘い果肉があるだけ良心的だな。

 

とり切れないほどどっさりあるシャリンバイの実の活用法は決まっている。

この厚かましいほどの知恵を持つシャリンバイの乾燥実や果実酒は復元スープ・薬膳パワースープに使える。

 

果肉が少なく水分も少ないからホワイトリカー効率も良く、瓶の7割とどっさり漬け込める。

そうするとタネの生命エネルギーの比率が大きく、アントシアニンを含む皮もどっさり、視力回復のベクトルが使える。

こりゃあ・・凄まじい果実酒がどっさり無尽蔵だな。

 

 

 

以前にヤマハ社長だった「じいさん」がシャリンバイの実で「ソバ」を作ったのだが、さっぱりわからない味で旨くなかった。「不味い」と言うと怒るので、「神秘的な味ですねえガーン」とごまかした。ダウン

 

 

 

ビレッジのシャリンバイ ほんのり甘い

 

 

 

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