愛のベクトル2 | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

 

 

 

愛は存在するものすべてを慈しむ心。

万物への敬意・敬愛、命あるものに注ぐ思いやり。

 

愛に形も単位もなく、人に教わるものでもなく、すべての生き物に生まれながらに備わった意識。

小さな虫にも、人間にも、脳を持たない植物の意識にも愛は存在する。

 

母性愛、家族愛、慈愛、敬愛、異性愛、自分を大切にする自己愛。

進化の程度、心身の違いによる差はあっても愛に変わりはない。

 

身を捨てて我が子を守ろうとする母性愛、子供達の巣を守る為に迷わず命を捧げるミツバチ、誰に教わることもなく生まれながら備わった意識だ。

本能と意識は引き継がれ、それなくして生命は存続出来ない。

愛もまた本能であり、意識に組み込まれ、さらに進化して後世へと繋ぐ。

 

人間は地球上では最も心身が進化、脳機能だけでなく意識の幅が広く、意識の中でも最も領域が広いのが愛。

家族、友人を大切にし、生き物を家族として育て、他人を思いやり、互いに助け合って生きている。

その範囲は世界中に及び、環境を保全、絶滅危惧種の救済にも奔走している。

 

人は他の動物達が到底及ばない大きな愛を持っている。

 

しかし現状は悲惨で、暴力や紛争が絶えず、日々命は失われている。

引き起こす当事者にも愛はあり、皆と同じ幼少期を過ごして来た。

原因は愛がなかったからではなく、愛が強過ぎたからだ。

 

愛のエネルギーの方向と大きさ、つまりベクトルを間違えたからであり、大きいほど諸刃の剣になる。

自己愛、家族愛、母国愛、人類愛、意識の世界は無限大ではかり知れない。

信念と志と自我は紙一重、非情に徹して自我を貫けばその犠牲も代償も大きい。

 

常識・学問の間違いを修正するのは難しくないが、意識ベクトルの修正は困難。

思想、哲学、宗教・・さらには性格を変えるようなもので、本人が気が付いたとしてもなかなか出来ることではない。

 

愛の中で最もエネルギーが強く、互いに情熱を燃やすのが男女愛。

他の愛と異なり、ときめきや快感、苦しさも伴う。

 

人間にとって、男女の愛は本能に基づく感情であり「特別」な思いやり。

 

植物の雄しべ・雌しべがそうであるように、動物も雌雄で存続する。

惹かれあうのは当然でありそれが生命の営み。

 

細胞分裂、卵生から胎生に進化した哺乳類は体機能と脳機能だけでなく意識も他の動物よりも進化、意識と共に育ったのが愛と思いやりだ。

 

本能による繁殖はそれぞれの種で独自の形態を持ち、最も強い1頭のオスが独占するハーレム、自由な群れを率いるボスの選出、家族行動など多様。

 

引き継がれた人間の本能は、他の霊長類と比べるとわかりやすい。

猿、チンパンジー、ゴリラ、ヒヒなどは群れで行動、ボスがメスを独占する傾向が強い。

 

男の独占欲は本能から来たものであり、複数の相手を求めるのも本能。

野生動物は自分の子孫を残す為にほかのオスをメスに近づけない。

女の独占欲もまた本能であり、数多くから一人を選ぶのも本能、さらに子育て期間が動物の中では最も長期に及ぶのだから当然のことであり慎重になる。

現在の経済と異なり、女性は心身共に狩りをするようにはなっていない。

狩りも養育もメス達だけでやるライオンとは異なる。

 

人間は他の霊長類同様に大小の群れで生きている。

男女の本能の違いからくる矛盾はルールを定めるしかなく、それが法律。

女一人で長期の養育は困難だから共に生きることが義務付けられた。

 

法律とは民意から生まれたルールであり、独裁になり一人に権力が集中すれば本能も意のままになることは歴史が示している。

分かち合うのか独占するのか、これも愛と思いやり次第。

有史以来繰り返された紛争、戦争の最も大きな主因となっている。

 

独占の前提は頂点に立つことであり、男の頂上思考、物欲、名誉欲もまた本能から生まれたもの、これがある限り紛争は繰り返される。

日本の戦国時代に限らず、世界有史以来、戦争勝者の略奪・暴行は絶えることがなく、紛争戦争を防ぐのは愛と思いやりしかない。

 

人間の愛は本能に大きく左右される。

愛の形は自由なものでも、根底には必ず本能が存在している。

それを前提に考えればよくわからない男女愛の世界も見えてくるだろう。

 

続く・・

 

 

 

 

 

 

 

 

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