猿が作る酒を猿酒と言うのだが・・
猿が考えて酒を作れるはずもなく、たまたま出来ちゃった酒を猿酒と呼んでいる。
まあ、人間だって古代から酒を作っていたのだから、猿もそれに近い。
猿酒は、猿が木の洞や窪みに溜め込んだ果実が自然発酵して酒になったものだが、人間も木の実を備蓄すれば酒になることを知った。
何時から知ったのかと言えば、おそらく猿に近い時代からだろう。
野生の猿が食糧を貯蔵する習性はないのだから猿酒は存在しないと考える人もいるが、観察していればたしかにそうだな。 猿は何も考えず食い続けている。
しかし、人間に備蓄の知恵があるように、リスだって犬だってある。
熟し過ぎれば樹上でも発酵が始まるのだから、酒らしきものを野生動物の大半は味わっている。
猿だって猿知恵があるのだから、食いきれない程の果実をせっせと運んで隠すくらいはやるだろう。
野生チンパンジーも鹿も鳥も酔っぱらうし、まむしだって酔っぱらう。
動物は木の実の完熟を待っているのだから、完熟し過ぎたらどうなるかも知っている。
樹上でも発酵性の高いヤマブドウ、ヤマモモ、ムク、サルナシなどはお野人もよく味わっている。
野生果実は発酵するが、肥料栽培の果物の大半は自然発酵せず腐ることが多い。
果肉のバランスがとれなければ自己分解も出来ない。
すぐに腐るミカンと腐らないミカン、それを体感した読者も多いはず。
暖地から北海道まで自生するサルナシはマタタビ科で、その仲間に南日本のシマサルナシ、南中国、東南アジアのシナサルナシがある。
シナサルナシがニュージーランドへ持ち込まれ、数倍の大きさの「キウイ」に改良された。
どれも輪切りにするとキウイそのもの、甘酸っぱくて美味しいのだが、味はまったくキウイとは別物。
本能で食うお野人、サルナシ、シマサルナシは超が付く大好物だが、キウイは大嫌いで全く食べない。
幼少から店頭の果物は好きではなくあまり食べなかったが、木の実は昔も今も毎年山で採って食べている。
甘さで比べれば果物栽培の進歩は飛躍的で、木の実の淡い甘さは昔も今も変わらない。
食べても、食べても止まらないお菓子や果物の強烈な甘さ・・・おかしいとは思わないかな。
体調不良になってもおかしくはない。
人は甘いものを好むが、動物が求める甘さ、必要な糖分とはどのようなものか、たまには考えて見るといいな。
塩分や糖分に振り回される常識の中に答はない。
猿酒伝説 サルナシ
http://ameblo.jp/muu8/entry-10098557783.html
芳醇な古酒 サルナシ酒
http://ameblo.jp/muu8/entry-10247315261.html
酔っぱらったマムシのあくび
http://ameblo.jp/muu8/entry-10116648585.html