植物は地上部と地下部のバランスがとれ、必ず均衡を保つようになっている。
地上部がなくなれば地下の根もまた小さくならざるを得ない。
養分補給が足りず、元の大きさの根は養えないからだ。
逆も同じで、根が半減すれば地上部も比例して半減、なくなれば地上部も枯れる。
地上部を根元から刈れば、地下の根に余力があるものは再度芽を吹くが、ないものは枯れる。
植物は二酸化炭素と水を原料に太陽光によって有機物を葉工場で製造する。
地上部が製造部門なら、地下部が工場施設を支える基礎部門、水と養分の仕入れ部門を担当している。
地上部がリストラされれば地下部の仕入れ部はヒマになり、仕入部がリストラされれば製造部がヒマになり、共にリストラされる。
太い根は地上部を支える基礎施設で、仕入れは毛根が担当する。
苗や樹木を植え替える時、毛根から土が落ちるとその精巧な仕組みが崩れ、すぐには機能しなくなり地上部がダメージを受ける。
だから地上部を適当にカットして、効率の落ちた毛根への水の補給が必要になる。
ポット苗は根の土壌構造が不安定、連日の水やりで維持されているので表土に根付くまでは同様に水やりが必要になる。
この道理を活用すればやっかいな多年草などの排除は容易になる。
うねに密生してしまったヨモギやセイタカアワダチソウなどを抜こうとすれば力もいるし道具もいるし表土も大量に付いて来る。
一旦刈ってからさらに力を使わせ芽を出させれば根の力は激減する。
再度新芽を出すが、ある程度力を使わせてから刈ればさらに小さくなる。
それを数度繰り返せば小さな根は簡単に抜けるようになる。
程度により早ければ1回ないし2回でスポッと抜け、表土のダメージも少ない。
ヒマだったら数回繰り返して花を咲かせなければ根は壊滅状態になり、土中に通気性と保水力を持つ空洞堂を形成、表土構造に貢献出来る。
この方法はセイタカアワダチソウなどの多年草に占領された広大な敷地の復活に応用出来るが、気長にやる必要がある。
強靭なトラクターで起こせば締まった土は柔らかくなって早く使えるが、根は残り悩まされ、地上の有機物も土中に閉じ込められて表土構造の構築にも時間を要する。
常識ではトラクターによる根起こしだが、協生農法では1年かけても根を活用した方が利点は多い。
表土破壊のダメージは大きいが、土中に堆肥や肥料などの有機物を鋤き込めば表土は何年間も復元することはなく、腐敗して地下水を汚染、野菜の雑味も抜けない。
真下の地下水や土を分析すればわかることだが、有機肥料化学肥料の土壌と地下水汚染、海洋汚染の証明を率先してやろうとする人は日本にはいない。
どちらも環境に優しい道理などなく、なければ健康に優しい道理もない。
自然循環と言う言葉は人間の道理から生まれた人間循環とも言えるだろう。
植物の使命と肥料の循環1
http://ameblo.jp/muu8/entry-10523326854.html
植物の使命と肥料の循環2
http://ameblo.jp/muu8/entry-10523338168.html
滅びゆく海 ガンガゼ1
http://ameblo.jp/muu8/entry-10531735020.html
滅びゆく海 ガンガゼ2
http://ameblo.jp/muu8/entry-10531736175.html
滅びゆく動植物達
http://ameblo.jp/muu8/entry-10530893620.html
有機肥料 堆肥の土壌汚染については
ブログテーマ 上から11番目
オーガニック理論の矛盾 全5編を参考に