人間と動植物のメタボ論2 メタボはメタボから生まれる | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

メタボに悩むのは人間だけでなく、人間が関与したペット、家畜、植物、すべてに当てはまる。

当てはまるからペットも家畜も植物も人間同様の治療や薬物が必要になる。

人間自ら健康に関する思考回路と手法が間違っていることを証明しているようなものだ。



動物はメタボになればすぐにわかるが植物はそうではない。

理由は簡単で、種はともかく葉や茎に脂肪を蓄える構造になってはいないからだ。

何故脂肪が必要ないか、それは動物のように筋肉や脳を動かしてエネルギーを使う必要がないからであり、発根発芽するのに必要なエネルギーを脂肪に変えて種に備蓄する。

動物は口からエサを食べ、植物は根から肥料を吸い上げる、手法は異なってもどちらも同じ仕組みだ。

食べ物を脂肪に変える必要がない草類は、水分と共に養分を吸い上げ、葉や茎の細胞を肥大させ、花も実も大量につける。

脂肪とは異なるがメタボであることに変わりない。

草類から進化した樹木類は葉も茎も肥大させず枝葉と果実の数を増やすことで肥大を避けてはいるが、毎年のように肥料が入ればそれも限界だ。

これは同じ植物でも「短命」と「長寿」の手法の差とも言える。

有機野菜であろうが化学肥料無農薬野菜であろうが健康とはあまり関係ないことは現状からもわかる。

添加物や化学調味料についても同じことで、それらを徹底して明らかに結果が出るなら全員がその方向へと流れ、健康問題は解消する。

食べ物を膨張させることが最大の問題であり、備蓄脂肪もまた動植物共に正常とは言い難く、自然界のものと食べ比べれば誰にでもわかる。



草類を野菜として穀物として、樹木類を果物として人は必要としているが、早く大きく育ち、実を大量につけるのだからこれほど都合のよいことはないだろう。

農業の開始と共に生まれたこの道理は、家畜だけでなく魚にも用いられ、丸々と太った牛や豚や鳥だけでなくフォアグラなどありとあらゆる動物も同様、今日の食文化の中心になった。

主食である穀物、肉類、野菜類、すべてがメタボ食材と言える。

それは自然界の動植物、魚介類の成長速度と比べれば簡単にわかる。

メタボ食材中心に豊富な加工食品が加わればメタボが蔓延しても不思議ではない。

本来の食材を体に入れなければ、代謝も細胞も正常を保てるはずがない。

自然界の動物はいくら食い溜めしても必ず元の体型に戻るが、人間とペットはなかなか戻らずメタボが続く。

メタボ解消策や防止策よりも、何故元に戻らないかが重要なのだ。

そこを思考の起点にしない限り、この問題は他の健康法同様に永遠に続くだろう。



メタボはメタボから生まれる、それが野人の「人間と動植物のメタボ論」であり、彼らをメタボにした人間がそのメタボと病に悩まされている。

当たり前のことだが、メタボでないものを適当に食べていれば事は簡単に解決する。

あえてロミオとダイエットに励む必要もない。



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