タケノコの知恵 4 | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

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1m強 腕の太さの細長いモウソウチク
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根元の部分もまだ柔らかい
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何故2mを超えると穂先からアクが抜けるのか、それは竹もまた自然界の一部であり、その仕組みの中で進化して来たからだ。

竹は成長点を指揮者としてそれぞれの節が一斉に同じ方向に向かって伸びるオーケストラのようなもの。

指揮権を持つ穂先を失えば竹は枯れる、そこが再生力を持つ他の草木と異なる。

穂先の防御は固く、竹皮が幾重にもガードしてはいるが、これを脅かすのが猪や狸や鹿などの動物だ。

植物は、細胞が形成される前の新芽や葉は日照時間も少なくアクもない。

だから鹿や猿や小鳥は新芽を好んで食べる。

皮で覆われ陽も当たらず新芽の状態が数カ月続くタケノコにとって皮を食い破る動物は迷惑な存在だ。

余計なエネルギーは使いたくないが、安全圏に至るまでのさらなる工夫としてアクを仕込んだ、つまり背の高い鹿の口が届かない高さまでアクは必要。

押し倒されれば食べられてしまうのだが、あの太さを押し倒そうとまでは考えないだろう。

かじられたタケノコはよく見かけたが、意図的に倒されてかじられたものは見た事がない。

そこまでしなくても新しいタケノコはいくらでもある。

食べられる背丈のものも、少量のアクで大量に食べられることを防げれば良い。

それが野人分析の結果で、竹の知恵が生み出した仕組みだ。

途中枝葉を出さず一気に10mまで伸びる理由は簡単で、他の植物のように枝葉を出しながら成長する構造にはなっていないからだ。

それに、途中で葉を出しても光が届かず無駄だから全員、いや全竹で足並みを揃えている。


自然界の道理をもって世界の常識を数えきれないほど覆してきたが野菜の常識然り、人は植物の仕組みを理で解していない。

タケノコにしてもたまたま発見しただけであり、「何故」と言う思考が欠けている。

高校の生物は暗記科目に定着しているが、高度な物理学であることに変わりなく、高1で教師にそれを指摘、役に立たないからと学ぶことを拒否した。

年代地名人名を覚える歴史然り、辞書はその為にあるのだろうが。

当たり前の道理を理屈と受け止める教師には嫌われ者だったが、心も真っすぐで、理も屈折などしていない。


塩茹でのみ 根元も柔らかく美味しい
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ラクチンタケは5月から6月にかけて

まだまだ出てくる

ポキっと折って二つに切って皮を剥き

塩茹でして食ってみればいい

処理も楽ちんだな


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桃太郎の挑戦結果

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