猪の捕獲方法は主に3つある。
代表的なものは猟銃だが次が罠で、閉じ込める捕獲檻とワイヤーを使うくくり罠があり、どれも狩猟の許認可が必要だ。
猟期は秋から初春にかけてだが、自治体の判断で「害獣駆除」の元に他の時期も実施されている。
国立公園内は周年禁漁区だが被害が大きければ駆除は行われる。
公園内と言えども人の暮らしも農地もあるからだ。
奈良に到着すると前日に罠にかかった猪の解体真っ最中。
本能に目覚めた原人は臭いを嗅いだり撮影したり猪の側から離れない。
いただくのは鹿だったが、それほど食いたいなら・・と・・・猪も4分の1恵んでくれた。
家から歩いて1分の場所に大型の檻があり、通常使われる小型の檻の10倍以上の大きさで作りも頑丈、自ら考案したもので至る所に物理的な工夫がこらされていた。
猪は賢くて小型の檻には滅多に入らず、これは生きる為に長年磨きあげた知恵の結晶とも言える。
野人もそのうち山の地形に合わせてどうにでも組み立てられ、一網打尽に出来る山の「猪定置網」を考案するつもりなので参考になる。
知らないうちに迷路に入り、後ろには下がれず、嫌でも前に進むしかなければ檻に入るしかなくなる。
猪は魚よりはるかに賢いが、知恵比べで人が猪に負けるはずがないのだ。
多い時は一度に5頭、群れごと入るのだが、一度かかるとしばらくは入らないと言う。
数カ所に檻やくくり罠を設置、これまで捕獲した獲物は猪だけでも200頭近い。
それでも自宅前の農地が鹿や猪の運動場になっているくらいだから相当な数だ。
野人は細かい部分まで撮影したが、そんなことしなくても欲しいなら伊勢まで行って同じものを作ってくれると言う。
これまで、幻のコウタケから猪や鹿や柿まで大量に頂いた上に、自作のワイヤー制のくくり罠も3本いただいた。
何て・・・いい人なんだろう。
「材料はスプリングから工作機械まで何でもあるから作りに来る?」
「ありがとう」・・の次に言いたかったが言えなかった言葉は・・
「作って・・おいて」
ポチから学んだ原人はポチの真似をすることに・・
次回 乞うご期待