ヌルデ 塩の実
山で変った実は、以前紹介した石鹸の実「ムクロジ」と塩の実「ヌルデ」だ。
銀杏に似たムクロジの果肉はこすると泡立ち、石鹸の代用になり、果実は羽根つきの玉に使われるが生でも食べられる。
これから11月にかけて採取時期になるからまた紹介しよう。
塩の実とは「ヌルデ」の果実で、ヌルデはハゼやヤマウルシほど強くはないがかぶれる木だ。
その果実なのだから「舐める」のは勇気がいる。
舐めて舌がかぶれてタラコになってしまったらあまりにも恰好悪い。
しかし大丈夫、かぶれる恐れがあるのは樹液であり、果実の表面に吹いた白い粉のようなものは問題ないから枝ごと折らなければ良いのだ。
野人が見本を見せ、原人といくちゃんにも舐めさせたが、驚きと感動でお気に入りに入ったようだ。
やや酸味のある塩分でクエン酸のようだが、なかなかこれが美味しく、疲れもとれそうなお味でむー塩とは一味違うな。
アオツヅラフジは漢方では腎臓の生薬になっている。
いかにも旨そうなヤマブドウのような実だが毒草でもあるから食べられない。
食べた野人が言うのだから間違いないが、苦くて不味いからすぐわかる。
間違えたら食べずに吐き出せば問題ない。
このツルは細く強靭で、つる細工に最も適したツルだろう。
誰も知らない野人の縄張りではサルナシが食べ放題、原人といくちゃんは興奮気味だ。
この山にはこの辺りでは貴重な「センブリ」も群生していた。
センブリはドクダミ、ゲンノショウコと並ぶ日本三大薬草の一つで胃薬として使われる。
その素晴らしさだけを強調して原人に小さな葉を一枚食べさせた。
喜んで食った原人の顔は・・やがて苦痛に歪み・・情けない顔に定着した。
センブリの由来は千回煮出してもなお苦味が消えないから千振りと呼ばれる。
酸味の嫌いな野人と違い、苦味、酸味、渋味は原人の好物、複雑系頭脳には必要らしい。
口の中と胃がひっくり返るような原人の苦渋は30分間続き、あんこたっぷりのヨモギ餅と共に治まった。
面白かったな・・・実験。
これほど苦味のしつこいブッタイはこの世に存在しない。
何と言っても生薬の効き目は・・・生葉に限る。
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http://ameblo.jp/muu8/entry-10973563683.html
ヌルデの「塩の実」で疲労回復
http://ameblo.jp/muu8/entry-10117759000.html