珍話列伝 真実一直線路1 | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

子供の頃から野人は変人扱い、思考回路がやや複雑に曲がっていたからだろう。

しかし、いざとなれば思考は真っすぐな心と共に一直線となる。

一直線路と、終わりに路・・が付いているのは道に関係があるからだ。


高校の時の全校マラソン大会で一度55キロがあった。

フルマラソンより長い距離で、標高800mの山頂を超えて隣の市へ、海岸線を走り、さらに山を越えて戻って来るという疲れるコースで、走ろうが歩こうが構わないというものだった。

普通科工業科合わせて全校生徒男子1000人弱、女子500人弱がこれに参加しなければならなかった。

走ること、特に汗をかくマラソンが死ぬほど嫌いな野人は最初からまったくやる気が無い。

生きる為には汗もやむを得ないが、マラソンが必要かどうかなど言うまでもない。


スタートと同時に友人2人を連れて自宅へ帰りパンを食べコーラを飲んだ。

適当に最後尾を歩きながら山頂の第一チェックポイントに着くと体育教師が待っていた。

そこでマーカーで手のひらに印を付ける。

チェックポイントは数カ所あり、チョンボがないか、不明者がいないかを確かめる。

細い山道を登るのだからまあ当然だろう。

その先生は水泳部の監督で、嫌がる野人を1試合当たりハイライト20個で勧誘、水泳部に引きずり込んだ張本人だった。

練習はパス、あくまで試合だけの契約だ。

野人を含む3名がいつまで経っても通過しないので待ちくたびれていた。

レース放棄か、また悪知恵で妙な手を使ったか疑っていたらしい。

そしてどんケツ通過の野人の手にマーカーをつけながら耳元で驚愕の事実を囁いた。


続く・・全4編



スイミン愚物語 スポーツマンヒップ1

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