ゴキが・・・踊っていた。
玄関の戸を開けると２匹・・壁から壁へ飛んで遊んでいる。
お触角ふりふり、片足持ちあげゴキゲンなのだが目障りだ。
まあよい、知らん顔して家に入ると・・
台所でも、いつもの節操もなく飛び跳ねている。
余程何かいいことでもあったのだろう、仕方ない。
いつもはチラホラ見かけるが、この日は賑やかだ。
運動会か盆踊りかはわからない。
走らず踊っているからたぶん盆踊りだろう。
この程度で驚く野人でもなく放って置いた。
ゴキにしつけは必要だが無礼講もたまにはいいだろう。
部屋にもゴキが数匹・・
壁と天井をお触角振りながら踊っていたが気にせずパソコンに向かう。
最近遊んでやっていないが、多忙でそんな気分にもなれない。
野人の頭上の、天井の２匹がカサカサやかましい。
頭のてっぺんに・・一匹のゴキが天井からポトフ～
野人は画面に集中・・・無視、無礼講だ・・
脳天にとまったゴキが後ろ足で、ムーの頭・・
掻いとる・・ ・・ ンコ するなよ。
やがて後頭部を下り背中へ・・脇から腰へ・・・
腿から膝へ・・ゴキ股でシャカシャカ歩いて床へ
ポタージュ・・
心頭滅却したら・・ゴキの近道になってしまった。
降りる芭蕉が違うだろうが・・・
その程度では野人微動だにしない、仕事を続けた。
別の一匹が机の上に・・おでん・・といる。
やがてパソコンのキーボードの上を右から左へ・・
ス～プス～プ・・と歩いて行った。
「おい・・遊ぶ場所がチャウダー・・よ」
そして・・ゴキターンして左から右へ・・
トブヤンクン おゴキ自慢の盆踊り・・
ムーの指先、ゴキ股でシャカシャカ・・
腰まで振って持ち上げ・・リズミカルに・・
お触覚をシェイクしとるが 不気味だ・・
う ・・ ンコが ・・・・ 
「やかましい
この無礼者めが～
」
「仕事の邪魔すんじゃねえ」バカモン・・
ついに・・・心頭活火山
熱帯雨林
暑苦しくてうっとおしいことこの上ない
野人はそれほどヒマわりではなく
ンコたれゴキの盆踊りなど見とうはない
秋だったら・・仕方なく拍手くらいはしてやる
パソコンの上のゴキにコッテリとお説教、反省の仕方をお特訓、手のひらに乗せて隣の台所に放流・・
ムーの逆鱗に触れ、頭上の天井で硬直しているゴキに向かって人差し指を伸ばした。
「ほれ・・降りて来んかい」
距離は２０㎝くらいあったが、ゴキは器用に野人の指に移ってしがみついている。
アブラゼミのようなこいつも隣の台所に放流して言った。
「ゴキはゴキらしく 台所で遊ばんかい」
勝手に住み着いた居候なら当然のことだろうが。
「盆踊りでも運動会でもかまわん 夜中にやれ」
ゴキどもは神妙に反省、まだ部屋にいた足元のゴキもすみやかに故郷のダイニングへと移動した。
社会のルールは守らんとな・・しつけが大事だ
・ ・ ・ ・ ・ ・ 以下
ゴキにお説教中・・ 苦手な人は見ないこと
ゴキの神妙な反省ポーズを見たい人は遠慮なく～
おい 反省 せんかい・・黙っとらんと何か言え
アホなンコたれ踊り 見せおって・・
・
反省して自首すれば 人間だって両手を前に出す
ヒゲすじを揃えて真っ直ぐ伸ばすんじゃ・・
むーさん・・ごめんなさい すりすり・・
それで いい
台所に帰るぞ おいで・・
もう 詫びはいらん 舐めるんじゃねえ
わかればそれで良い 撫で撫で・・
二度と キーボードの上で腰振るなよ ンコが漏れる・・
ンコは・・台所に置いた缶にやれと教えたろうが～
一件落着 めでたしめでたし
バンザイを覚えたクモ太郎・・
前回のお説教 昨年１１月
テーマ ゴキよさらば
ゴキにお説教