犬が歯周病になる時代 2 | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

ペットフードが台頭する数十年前までは犬の歯周病などあまり聞いたことはなかった。

多少あったのかも知れないが今のように深刻ではなかったはずだ。

食生活の変化から見ればペットフードしかなく、どのように筋道を立ててもペットフードに行き着く。

犬猫の主食は肉であり歯も肉食用に出来ている。

人間だけ例外だが、動物は全て消化酵素を食べ物から摂っている。

つまり口内に食べ物が残り、歯や歯茎を阻害する原因は何もないから口臭もないはずなのだ。

加熱食の比率が多くなる程その仕組みは壊れてしまう。

今はほぼ便利なペットフードで賄い、生食はほとんどないのではなかろうか。

田舎では昔ながらの食事方法は残っているだろうが、都会では猫に生魚をやることは稀だろう。

犬に生肉を毎日食べさせることなど不可能だから食事は人の残りが主体だった。

つまりご飯などのでんぷん類を中心に肉や魚や野菜の残りが混じる。

猫も同様で、足りないタンパク質は外で自ら調達していた。

それで問題が無かったのは「順応出来る範囲」だったからだ。

人間と逆で、本質は肉食であっても雑食性とも言える。

イリコダシの味噌汁をかけた「猫飯」は喜んで食べていた。

キウリや果物が好物の犬だっているだろう。

しかしペットフードは多様な健康成分配合とは言うがタンパク質が主体で加熱乾燥加工したものだ。

人の体質と同じように個別差はあるだろうが、犬の順応能力を超え、成るべくしてなった。



続く・・・